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東京・清瀬 大行列のパン屋さん「考えた人すごいわ」

ショッピングセンターを中心に、和食店「かんながら」など12店舗を展開するオーネスティグループ代表取締役の大舘誠さん

こう語るのは代表取締役の大舘誠さん。つまり「考えた人すごいわ」を「考えた人」ということになろうか。

扱う商品は生食パンの「魂仕込(こんじこみ)」とマスカットレーズン入りの「宝石箱」の2種類のみ。その名前からも並々ならぬ気合を感じる主力商品「魂仕込」を試食した。

見た目も触った感じも驚くほど「ふわふわ」。口の中に入れると「しっとり」「もっちり」とした食感だ。ほのかな甘みとバターの香りが広がったと思ったら、口の中でパンがとろりと溶けていく。まるでケーキのようだ。耳が驚くほど薄いので、とろけていく食感の邪魔をしない。これは初めての感覚。確かに考えた人、すごいわ。

「考えた人」(レシピ考案者)は一体誰なのか。

「ベーカリープロデューサー・岸本拓也さん率いる、ジャパン ベーカリー マーケティングです。弊社は食パンに先駆け、昨年、千葉・行徳と東京・狛江、横浜・杉田にコッペパン専門店『(食)盛岡製パン』をオープンしまして、その際も岸本さんにプロデュースをお願いしました。彼の会社にはレシピ開発のチームがいて、試行錯誤を重ねて開発してくれたのが『魂仕込』なのです」と大舘さん。

岸本氏はテレビのドキュメンタリー番組にもとり上げられる、人気ベーカリーの仕掛け人。ホテルマン出身で、パンの販売も製造もしたことがないというまったくの未経験から自身のベーカリーを立ち上げ、繁盛店へと成長させた。その経験をもとにベーカリーの開業支援をしている。

斬新な店名も岸本氏のアイデアによるもの。

今年は猛暑で、行列で日傘と冷たいお茶のサービスが喜ばれた

「最初に聞いてちょっとびっくりしました。高級食パン専門店が増えている中で、漢字2文字の店名が多いので、差別化する意味もあったと思います。この店名は食べた人が『すごい』と共感してくれなかったら成り立たないという危険もあります。でも、商品に自信があるから、この名前で行こうと決めました」(大舘さん)。

その後、銀行や食材の業者など取引先に「店名決まりました。『考えた人すごいわ』」と電話で報告すると、「それで、店名は?」と一様な反応だったと笑う。

最近は飲食店の店名も「カレーは飲み物。」とか「鯖なのに。」など哲学的なものが増えてきている。しかし、これらの店は少なくとも何を扱っているかくらいは理解できる。そういった意味で「考えた人すごいわ」は発想が斜め上を行っている。

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