時間が止まったような欧州の美しい村 写真19点

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/9/16
フランス、オプス: アルプスのふもとにあるオプスは、プロバンス地方のトリュフの中心地だ。11月末から2月までの毎週木曜日には、黒トリュフのマーケットが開催され、「黒いダイヤモンド」とも呼ばれる黒トリュフから、トリュフの蜜、チーズ、パテ、油など、あらゆるものが売られる。その後は、トリュフを使ったメニューばかりをそろえた地元のレストランに足を運ぼう(PHOTOGRAPH BY EDUCATION IMAGES, UIG/GETTY IMAGES)

それがわかったのは、大半の観光客が去ったあと、夕暮れ時のローテンブルクを歩いているときだった。この村は、単に時間を巻き戻したものではない。それをはるかに超える、魂のこもったバイエルン文化の象徴なのだ。ほかの場所からは消えてしまっているかもしれないものが、ここには無傷で残されており、そのままの姿で存在しつづけている。

次の魔法の村に巡り会ったのは偶然だった。ぼろぼろのフォルクスワーゲン・ビートルに乗って英国コッツウォルズを旅していて、小村スウィンブルックに一目惚れした。

スウィンブルックという村には、必要最低限のものしかない。パブと教会、何軒かの石造りの家のほかは、ほぼ何もないのだ。しかし、ほかには何もいらない。1880年ごろに作られたスワン・インという宿がある。天井にはりが見えるすばらしい建物で、『ダウントン・アビー』というテレビドラマにも登場した。

イタリア、ドッツァ: エミリア・ロマーニャ地方の丘の上にある素敵な村ドッツァは、1960年代に観光客を引きよせる機知に富んだ方法を思いついた。2年に一度、9月に世界レベルの芸術家たちが村をフレスコ画で飾るのだ。この屋外画廊には、美しい静物画から、覆面芸術家バンクシーを思わせるプロパガンダ的作品まで、あらゆるものがそろう(PHOTOGRAPH BY CLAUDIO CRICCA, REDUX)

その後は、小さな村ばかりを狙って訪れるようになった。世界の北端でいつも心を引かれるのは、スカンディナビアの冷たい美しさだ。スウェーデンのサンドハムンは、ストックホルム近郊の群島の端付近にあり、バルト海に浮かぶサンド島唯一の集落だ。

孤立は村の文化を守ってくれる。私はこれからも人里離れた場所で、その美しさを繰り返し目にするだろう。

スイス、グアルダ: アルプスの村グアルダには、たくさんの山小屋と16のハイキングコースがある。初心者から本格的なトレッカーまで誰もが楽しみながらエンガディンバレー周辺を歩けるものだ。地元の観光案内所でツアーを手配することもできる(PHOTOGRAPH BY CLEMENS ZAHN, LAIF/REDUX)

次ページでも、欧州の美しい村々を写真で紹介する。

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