パソコン持参で夜通し仲間と楽しむ LANパーティー連載 ゲーミングPC最前線(4)

――第1回は20代後半から30代が中心だったそうですが、参加者の年齢や性別に変化は?

今年5月に開催されたC4LANでは、10代~20代前半の方が目立ちました。アラサーの方も増えてはいますが、若い年代のほうが圧倒的に増えている。欧米のLANパーティーに参加したとき、平均年齢が22歳くらいだと聞いたことがあります。そういう意味では海外に近づいているという見方もできますね。

男女比も、始めの頃に比べると、カップルや女性の割合が多くなっています。LANパーティーとはいえ、会場でボードゲームを楽しんでいる人もいるんですよ。そういうグループには女性が多いですね。ちなみにコアなゲーマーの間では最近、休憩時間はボードゲームで遊ぶのがはやっています(笑)。

それと会場のイベントでプロゲーミングチームを呼んでいるのですが、彼らのファンは女性が多いんですね。なので、応援目的で参加している女性もいると思います。

写真上 パソコンのゲームだけでなく、ボードゲームを楽しむ人たちの姿も。写真下 イベントに参加したプロゲーミングチーム。ファンには女性も多いという

「競い合う」海外とは異なる楽しみ方

――海外の話が出ましたが、海外のLANパーティーとC4LANの違いは?

海外のLANパーティーでプレーしているゲームは、eスポーツで使われるゲームが多いんです。参加者も競い合うのを楽しみに来ている。中には勝負にこだわる人もいるので、日本よりは殺伐とした雰囲気がある気がします。参加者同士が怒鳴り合っていたり。

C4LANは対戦ゲームを楽しむ人ももちろんいますが、パーティーゲームをみんなで楽しむ参加者たちもいる。海外のLANパーティーより幅広いゲームを楽しむ傾向が見られると思います。実際にC4LANを始めて、参加者たちの間に海外とは違うグルーブ感を発見した気がします。もちろん規模も違うんですけれど。

――C4LANをどうしていきたいと考えていますか?

C4LANは基本的には参加者が能動的に楽しむイベントだと考えています。なので自由に楽しんでもらえればいいのですが、会場に用意したステージでのイベントにも力を入れたいとは考えています。今は9割の人がステージを「ガン無視」してゲームに没頭していますから(笑)。世界最大のLANパーティーといわれるスウェーデンの「ドリームハック」は、eスポーツも同時に開催しています。そういうアプローチもあるかもしれません。

運営としての目標は販売席数1000席を掲げていますが、自分としては座席数を多くするよりも参加者の熱量をどうあげるかを常に考えています。C4LANの開会式では、毎回「聖火ランナーがLANケーブルを持って走ってくる」という短い映像を流すのですが、すごく盛り上がるんですよ。いい意味でも悪い意味でも規模が大きくなってきているので、こういった会場に一体感が生まれる瞬間をもっと作りたいですね。

田原さん(左)とC4LANを運営するCyACの藪元秀幸さん。CyACは利用者がゲーム大会を自分で主催できるプラットフォームを提供している

技術的な課題としては、会場内の通信状況をさらに快適にしたい。現在のままでも通信することはできるのですが、どうしても通信が重くなる時間帯ができてしまうことがあるのです。現在、回線業者と協議を重ね、いろいろ試行錯誤をしている段階ですね。

ドリームハックは、スウェーデンの回線会社と連携しています。LANパーティーの参加者数でギネス記録をもっているのですが、様々な企業の支援を得て記録的な通信速度の確保にも努めています。日本でもLANパーティーが盛んになれば同じような規模になると考えています。そのときに備えて、いまのうちからしっかり太い回線を用意しておきたいですね。

◇  ◇  ◇

田原氏の話を聞くと、C4LANは音楽フェスやコミックマーケットに近い雰囲気もあるように感じる。メディアにはeスポーツが取り上げられる機会が多いが、日本独自の形でLANパーティーも進化していくかもしれない。次回のC4LANは18年12月7日から12月9日、ベルサール高田馬場で開催される(チケットの販売開始予定は10月初旬)。

(文 辻村美奈=マイカ)

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