以前、この連載の「『できる男』は知っている カジュアルのドレスコード」で、ビジネスカジュアルの失敗例として、「ネクタイを外しただけ」「ジャケットを脱いだだけ」をあげました。格好いいスーツ姿は全身で完成するもの。何かを外してしまうと「だらしない」「中途半場」な印象になるのです。スーツの下にカジュアルシャツやポロシャツを着るのも同じ理由でダメです。ところが、本気のスーツスタイルのときでも、シャツの選択を間違えている方も少なくありません。改めて「ビジネスのときに着ていいシャツ、悪いシャツ」について、2回にわたり考えてみます。
割と多くの人がしている「きちんとしたスーツにボタンダウンシャツの組み合わせ」。実は「間違い」といえます。
ボタンダウンシャツはもともとポロ競技の最中に襟がはためいて邪魔にならないよう、襟をボタン付けするようになったことから生まれたとのこと。つまり、起源としてはスポーツウエアです。きちんとしたスーツの下に着るタイプのシャツではないのです。
■ジャケットとスーツは違う
一時代前にはアイビールックでは欠かせないアイテムだったということで、つい着たくなる人も多そうです。学生のときにジャケットの下に着込んでいた感覚から、スーツのジャケットの下でも同じようにOKであるような気がするのかもしれません。
ただ、そのようなアメリカントラッドのコーディネートでは、合わせたスーツやネクタイもカジュアルなものだったはずです。ビジネススーツとは違うのですね。

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