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がん診断で住宅ローンが半分に 団信に新型が登場

2018/9/15

3大疾病、8大疾病などを保障する保険付き住宅ローンは一般的に、借入金利に0.3~0.4%上乗せして保険料を支払う。3000万円を元の金利1%で借り入れ、0.3%の上乗せ保障を付けると、20年返済なら20年間で支払う保険料は約97万円になる。がんと診断されたら残債がゼロになる「がん100%保障」も0.15~0.2%程度の上乗せがある。

■基準は診断確定時

がん50%保障の保障対象はがんのみで他疾病は含まない。保障条件は上皮内がんなどは除くが、がんと診断されるだけでよく、入院日数や就業不能状態などは含まれない。

50%に減らす残債の基準は診断確定時だ。例えば、がんと診断された後、治療や職場への説明などに追われ、住宅ローンの保障申請時期が遅れるうちに返済日が来て残債が減ってしまった場合も、残債の基準は診断確定時に遡って計算される。

残債がゼロにはならないが、「残債によっては保障額が数千万円に上る例も多い」(じぶん銀行)。通常のがん保険では「数千万円単位の診断一時金をつけるのは通常、不可能」(高田氏)なため、一定の優位性はありそうだ。

■年齢制限あり

もしがんと診断され、残債が50%になった後、病状が悪化して死亡してしまった場合は、「万一の死亡時は通常と同様に残債はゼロになる」(ソニー銀行)。じぶん銀やARUHIも同様だ。

コストがゼロなので検討する人も増えそうだが、利用には注意点もある。まず、年齢制限があり、通常50歳を超えると利用できない。借り換える計画があるなら、40代のうちに検討したい。

保障範囲はがんに限定され、がん診断後も返済は続く。団信があるからと、それ以外への備えが手薄な人もいる。がん以外の病気やケガに備える医療保険なども検討したい。高田氏は「上乗せ金利負担がない分、繰り上げ返済したり貯蓄を増やしたりすることも家計のリスクヘッジになる」と助言する。

(堀大介)

[日本経済新聞朝刊2018年9月8日付]

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