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北の国・金妻・毎度… 核家族の落とし穴描いた80年代 家族ドラマに歴史あり!(4)

2018/9/18

「金曜日の妻たちへ」や「積木くずし」、「毎度おさわがせします」など世間を騒がせる作品が登場

 70年代、急速に核家族化が進む中において、かつて一家の大黒柱だった父親の威厳は、急速に失われていった。

 そして迎えた80年代、くしくも、そんな父親たちへの応援歌のような2つのドラマが登場する。

1つは、1980年に放映された「池中玄太80キロ」(日本テレビ系)である。脚本は、石立鉄男のユニオン映画シリーズでもおなじみのベテラン松木ひろし。主演は、本作が連続ドラマ初主演となる西田敏行だった。

 物語は、通信社の専属カメラマンの主人公・玄太が、3人の子持ちで夫を亡くした女性と結婚するも、わずか11日後に妻に先立たれてしまい、そこから血のつながらない3人の娘の子育てに奮闘するというもの。

 ちなみに、そのプロットは、現在放映中の「義母と娘のブルース」(TBS)の先駆けでもある。そう、温故知新。故きを温ねて新しきを知る。

 当初、玄太は3人の娘たちとの距離感に悩むが、本気になって子育てに格闘するうち、やがて本物の親子以上の信頼関係を築いていくのは、物語の王道である。そんな親子の姿がお茶の間の共感を呼んだ。

ドラマ「北の国から」の舞台になった五郎の丸太小屋。80年初めは2人のおやじが家族ドラマをけん引した

 一方、翌81年には、言葉よりも背中で語る父親のドラマが登場する。「北の国から」(フジテレビ系)である。脚本は倉本聰。主人公・黒板五郎に田中邦衛、2人の子供、純と蛍は子役時代の吉岡秀隆と中嶋朋子が演じた。

 ドラマの着想のヒントは、当時人気を博したアメリカのドラマ「大草原の小さな家」だといわれる。物語は、妻の不倫を機に、五郎が2人の子供を連れて、故郷である北海道・富良野へ帰郷するところから始まる。朽ちかけた五郎の生家を修復し、新たな生活を始める3人。だが、電気もガスも水道もない田舎暮らしに、純は父・五郎に拒絶反応を示してしまう。

「電気がなかったら暮らせませんよ」「そんなことはないですよ」「夜になったらどうするの?」「夜になったら寝るんです」

 そんな純も、物語が進むにつれ、次第に大自然の中での暮らしになじんでいく。気がつけば、東京でさえなかった父・五郎の背中が頼もしく見える。そして自らも成長し、妹の蛍と共に本当の家族のありかたを学んでいく。

 2つのドラマとも好評を博し、その後、続編が作られた。子役たちはドラマの時間軸と共に成長し、本物の家族のようだった。

 だが、それら人間味あふれる温かい家族ドラマの一方、80年代が進むにつれ、非行や不倫、受験戦争などの新たな家族の問題が顕在化する。それに合わせ、家族ドラマも次なるステージを迎えることになる。

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