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昇進・転職で「勝つプレゼン術」 実績強調は逆効果 「出世する伝え方」 伊藤誠一郎氏

2018/9/12

「自分の価値を正しくアピールする能力がキャリアを左右する」と話す伊藤誠一郎氏

職場で抱える悩みの多くは人間関係にあるといわれる。「伝わらない」「分かってもらえない」といったコミュニケーションのよどみは、いらだちやいさかいを生みがちだ。「出世する伝え方」(きずな出版)を書いたプレゼンテーション講師の伊藤誠一郎氏は「言葉で人を動かす能力はリーダーに必須の資質」とみる。「自分の言葉で自分を語るスキルは、出世にも転職にも欠かせない」と説く伊藤氏に、「勝てるプレゼン」に向けて表現力を磨く方法を聞いた。

■「面接対策」、会社でも大事

プレゼンの個別指導塾を運営している伊藤氏のもとには、短期間で自己表現をレベルアップする必要に迫られた人たちが、まるで「駆け込み寺」のように訪れるという。最も多いのは、大企業に勤める30~40歳代の幹部候補クラス。彼らが求めるのは、社内でリーダー層への昇進の関門となる「社内面接」の対策だ。普段はあまり接することもない経営トップ層の前で、「いかに自分が次世代リーダーにふさわしいか」を語るのは、気の重くなるミッションだ。「近ごろ急増しているのは、転職を目指す人が自分を売り込むための面接対策」(伊藤氏)という。

営業や企画のようにプレゼンの機会も多い職種に比べ、総務や財務、管理部門といったいわゆる内勤系の人はプレゼン慣れしておらず、大舞台での自己アピールに不安を感じやすいという。「自分を売り込むという行為自体に戸惑う人が多い」(伊藤氏)。不慣れな人に昇進や転職用の自己アピール原稿を書いてもらうと、過去の実績をつらつらと述べるような中身になりがちだそうだ。だが、「実績アピール型のプレゼンは大抵、評価が低くなる」と、伊藤氏は指摘する。

そもそも昇進のチャンスが与えられた段階で、過去の仕事ぶりは一定の評価を得ているものだ。転職の場合でも事前に経歴書は提出済みだろう。だから、審査する側が先刻承知の実績を説明する意味は乏しい。それどころか「過去の実績にすがっている人という悪い印象を与えかねない」(伊藤氏)。では、昇進や転職を成功に導くには、何をしゃべればよいのか。

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