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スポーツに羊羹を 新市場に挑む老舗・虎屋のDNA 虎屋の増田久子取締役に聞く

2018/9/9

虎屋が期間限定でオープンした「TORAYA AOYAMA(トラヤ アオヤマ)」(東京都港区)

スポーツのおともに羊羹(ようかん)を――。和菓子の老舗、虎屋(東京・港)が新たな需要の開拓に挑んでいる。2020年の東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場にほど近い場所に、スポーツを切り口とした新しいコンセプトの店を開設。伊藤忠商事グループと協力し、羊羹の新たな売り方をグループワーク形式で探る試みも始める。創業500年近い老舗のユニークな試みに迫る。

■スポーツウエアのままで来店OK

新国立競技場が建設されている明治神宮外苑のすぐそば、東京・青山にある「TORAYA AOYAMA(トラヤ アオヤマ)」。入ってすぐ目に入るのが、スティック型の「小形羊羹」を並べた陳列台だ。3個入りや6個入りも用意。商品のそばには、羊羹とバナナ、チョコレートの成分を比較したチラシなどを置き、スポーツ時の手軽なエネルギー補給源として羊羹の特性をアピールする。

手のひらサイズの小形羊羹は持ち運びやすく食べやすい

通常、虎屋が運営する喫茶の「虎屋菓寮」ではお汁粉などを器皿で出すが、ここではセルフサービススタイルで、簡易な容器を使う。かき氷の梅味とレモン味、野菜たっぷりの冷たいスープなど、スポーツ後のリフレッシュを意識した店独自のメニューも用意した。

「すぐ隣に明治神宮外苑テニスクラブがあり、スポーツウエアのまま来店する方も多い」。増田久子取締役は狙い通りの集客効果に手応えを感じている。増田氏本人が聖心女子大時代に体育会庭球部に所属。卒業後も同テニスクラブにはよく通い、土地勘があったのだという。

新店舗は18年7月に開店し、東京五輪をはさんで21年1月までの期間限定だ。店舗が入る建物のオーナーである伊藤忠商事の子会社、伊藤忠ファッションシステム(東京・港)が出店を依頼した。同社が運営するifs未来研究所の川島蓉子所長は、以前から虎屋のプロモーションなどで関わりがあり、「伝統に挑戦するDNAを生かし、斬新な店舗を期待した」と理由を語る。

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