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メインの通路に置いた平台に関連書と並べて展示する(紀伊国屋書店大手町ビル店)

メインの通路に置いた平台に関連書と並べて展示する(紀伊国屋書店大手町ビル店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している紀伊国屋書店大手町ビル店だ。毎年8月下旬は東洋経済新報社と日本経済新聞出版社から業界研究本が出て、秋のビジネス書商戦を引っ張る。単行本はその陰に隠れてしまいがちだが、今年は7月刊の『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』(東洋経済新報社)をはじめITの世界企業をめぐる本が次々と刊行され、競って店頭をにぎわせている。グーグル、アップルなど4社のうちもっとも関心が高いのは、この4日アップルに続いて時価総額1兆ドル超えしたアマゾン。書店員も刊行相次ぐアマゾン本に注目している。

最先端の戦略を解明

中でも一番の売れ筋になっているのが成毛真『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)だ。元日本マイクロソフト社長で、最近は書評サイト「HONZ」の代表を務め、書評家としても活躍する成毛氏が、アマゾンの事業展開と戦略をわかりやすくまとめた内容で、IT業界に詳しくない人でもその戦略や広範な影響力について理解しやすい。8月初めの刊行で、この1カ月安定して上位の売れ筋に入っている。

成毛氏は言う。「ビッグバンのように拡大するアマゾンのことを、ジェフ・ベゾスすらもとらえられなくなっているのではないか」。ベゾス氏はいわずと知れたアマゾンのトップだ。さまざまに広がった事業の特徴や成長の経緯と展望を事業ごとに見ていくこと、そして全体を支える財務やテクノロジー、組織について分析すること――この二つを柱に、著者はアマゾンの全容解明を試みる。そして「アマゾンのビジネスは、経営学の革命と断言できる」とまで言うのだ。

キャッシュフロー経営やテクノロジーに注目

大まかな構成は全9章。アマゾンとは何かを考える上で非常に示唆的なのは、キャッシュフロー経営についてみていく第2章「キャッシュがあるから失敗できる」と、テクノロジーに焦点を当てた第8章「アマゾンを底ざさえするのがテクノロジー」だ。

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