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シェフの世界経験生かしたバスク料理 東京・武蔵小山

2018/9/10

「WINE/BISTRO Eme」の「ハニーローストポーク ピペラード添え」

 全長800メートルのアーケード商店街があり、古い街並みが残る武蔵小山。東急電鉄の武蔵小山駅東口は再開発の真っただ中で、さらなる注目が見込まれる街だ。ここに新たにオープンしたのが「WINE/BISTRO Eme(ワイン/ビストロ エメ)」。グリーンのアーチが目印のプラントショップ「TRANSHIP」の奥に入ると、木のぬくもりあふれるレストラン空間が広がる。

Summary
1.バスク地方の郷土料理が味わえるレストランがオープン
2.シェフが出合った「おいしいもの」を、ひと皿に表現
3.生産者の思いを料理に昇華し、食の豊かさを伝える

 オープンしたのは武藤恭通シェフ。学生時代から職人に憧れを持ち、身近で幸せになれるものをと考えた末、食に特化した職業である料理人の道を志すようになった。高校卒業後は都内のカリフォルニアフレンチや横浜の自然派料理店などで下積み時代を過ごした後、ニュージーランドや台湾でジャパニーズフュージョン料理をふるまい、外国の文化や素材に幅広く触れてきた。

「ヨーロッパの小さな村や街に伝わる『おいしいものすてきなもの』を巡る旅に出ている中で、歴史と技術の奥深さを感じてさらに追及したくなり、フランスも訪れました」。

 フランスに出かけたきっかけはもう1つある。バスク地方で、豚の飼育から生産を行う肉の加工職人であるシャルキュティエのピエール・オテイザ氏の作るシャルキュトリー(食肉加工食品)のおいしさに感動し、この人のもとで働きたいと強く思ったことだ。

 2009年に渡仏し、パリやブルゴーニュの町のレストランやフレンチの名店など様々な店で働いた。そして、ついにバスクで働く機会を得てシャルキュトリーの仕事も経験し、バスク料理にも魅了された。

 帰国後は代官山の老舗フランス料理店「マダム・トキ」で副料理長に就任し、2013年にはソムリエ資格も取得した。2015年にはニュージーランド時代に出合ったマスタードをメインにした店「wine & mustard A」の立ち上げに参加し、料理人兼ソムリエとして店を盛り上げていた。そして理想の物件を見つけて、今年「Eme」をオープンした。

「レストランのみの場所にとどまらず、心も満たしてくれる場所としてライフスタイルショップとの併設店舗をずっと探していました。プラントショップの『TRANSHIP』と空間を共有することで、お客様はもちろん、自分たちも居心地のいい空間を目指しました。店頭では調味料やシャルキュトリーも販売して、地域の人が気軽に訪れることができるような店舗づくりを目指しました」(武藤シェフ)。

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