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ファッション×IT、突然の異種格闘技戦に備えろ 拡大する「ファッションテック」

2018/9/9

スタイラーの小関翼社長(左)とパイロットボートの納富隼平社長

 ファッションとIT(情報技術)を融合した「ファッションテック」への関心が高まりをみせている。生産現場と消費者を直結したり、人工知能(AI)でコーディネートを提案したり、さまざまなスタートアップが多様なビジネスモデルを競う。こうした業界の現在を俯瞰(ふかん)しようと、「ファッションテック・ビューティテック スタートアップ マップ 2018」を、ファッションアプリを手がけるスタイラー(東京・渋谷)とスタートアップ支援のpilot boat(パイロットボート、東京・渋谷)が作成。美容とITを融合した「ビューティーテック」も加えた、120社あまりを事業領域別に分類した。スタイラーの小関翼社長とパイロットボートの納富隼平社長に業界の現状と今後の展望を聞いた。




 ――どのような経緯でマップを作成したのですか。

小関:ゲームや広告配信から拡張をはじめたウエブ業界が、小売りや不動産といったオフラインのビジネスに徐々に広がりはじめたのが、海外では2010年くらいのことです。ファッションでも同様で、海外では「ファッション×テクノロジー」で「ファシュテック」などと呼ばれていましたが、当時、国内にそうした言葉はありませんでした。こうした新しいムーブメントをまとめようと考え、2015年に初めてのファッションテックマップを作成しました。

納富:2008年のリーマン・ショックで、新規株式公開(IPO)も底をつきます。それと同時期に米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」が出てきます(2008年日本発売)。スマホの普及と回復期、よくいえば成長期がかぶることになります。ファッションに限らず、「スマホを使って既存のビジネスをリプレースしていこう」という動きがいろいろと出てきます。キャズム(本格的な普及を前にした市場の深く大きな溝)を越えたのが11年ころで、そこから開発も進み、プレーヤーも増えました。

小関:プレーヤーが増えれば、見取り図が必要となります。全体を理解する上で、こうしたマップ が有用なんですよね。

■ファッションはサービスをつくりやすい

 ――18年の第2版の特徴と、15年版と変わった点を教えてください。

納富:プレーヤーの数が減らずに、増えたというところでしょうか。ファッションはサービスをつくりやすいんです。なぜかというと、当然、BtoC(消費者向け)、BtoB(企業向け)もあります。ファッション偏差値の高い人向け、低い人向けのサービス。男と女、大人と子供など、カテゴリーもめちゃくちゃあるんです。あらゆる産業に比べて。

小関:普通ならニッチに絞ると市場も小さく商売が成り立たない。ところがファッションはターゲットを絞ったとしても、ある程度の市場はあって、割と成り立ちやすい。

納富:それがほかの業界にはない、ファッションの特徴です。既存でもアパレルの市場規模は9兆円ほど。定額制などのサブスクリプション(継続購入)とか、パーソナライゼーション(個人化)とか、カテゴリーがどんどん増えました。

ファッションテック・ビューティテック スタートアップ マップ 2018
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