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野村克也さん 一人の暮らし支える亡き妻の言葉 80歳を過ぎて妻に先立たれたら(上)

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2018/9/11

野村克也さんは、「野球しかできない男が一人になって、妻という存在の大きさを感じる」と言う。(写真:福知彰子)
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捕手として活躍しただけでなくバッターとしても数々の記録を打ち立て、4球団で監督を歴任した野村克也さん。家計に限らず子供の教育も近所付き合いも、すべて妻任せだったという。その野村さんに、一人の暮らしとなってからの生活、終活などについてうかがった。2回に分けて紹介する。

◇  ◇  ◇

──2017年12月8日に虚血性心不全で妻の沙知代さんが亡くなって、半年以上が過ぎました。

人間って厄介だなって思うのは、そばにいた時は何とも思わなかったのに、いなくなるとその存在の大きさを痛いほど感じること。家に帰って話をする人がいないのがこんなに寂しいとは、思いもしなかったね。

家にたくさん写真が飾ってあるから、それによく話しかけています。「何で俺より先に逝くんだよ」って愚痴ったりとか、野球を見ながら色々とぼやいたり。サッチーさんは野球に全く興味がなくて、何も知らないから野球の話しても仕方ないんだけど、いつも聞き役に回ってくれていたんだと亡くなってから気付きました。

■先に逝くとはまったく思っていなかった

──沙知代さんの生前、夫婦で「終活」などはされていたのですか?

何の準備もしていませんでした。ただ、サッチーさんは当時85歳で、僕より3歳年上。互いにいい年だから、いつ何があるか分からないという不安はあった。事あるごとに「俺より先に逝くなよ」と言っては、「そんなの分かんないわよ」と返されていました。でも本当に俺より先に逝ってしまうとは夢にも思わなかったんだよね。女性の方が総じて強いじゃない、平均寿命も長いし。

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