教育資金「ためどき」早まる 小学校就学前がチャンス19年10月から幼保無償化

「重要なのは教育資金の総額と家計で負担できる額を知り、不足額を把握すること」と強調する八木さんの助言を基に、中学受験をして高校、大学(文系)とも私立に進学した場合を試算した。進学塾費用の総額を300万円と想定すると、大学卒業までに1873万円かかる見込みだ。一方、家計で負担できるのが月3万円、学資保険などで就学前までに用意しているのが200万円だと想定すると、新たに1000万円超を準備する必要がある。

一部はNISAで運用

教育資金の準備を始めるのは早ければ早いほど有利だ。児童手当を0歳からすべて積み立てれば中学卒業までに子供1人当たり総額約200万円に達する(所得制限なし)。また、使う時期が決まっている教育費はなるべく元本保証の金融商品で用意するのが鉄則。FPの山本節子さんは「財形貯蓄や学資保険など簡単に引き出せない金融商品で確実にためる」ことを勧める。

ただ、低金利下では預貯金などでは資金を増やしにくいこともあり、豊田さんは「積み立てた資金で定期的に変動金利型の個人向け国債を買うなど将来の金利上昇をにらんだ運用も一案」と話す。八木さんは「教育資金の積み立ての一部は少額投資非課税制度(NISA)やつみたてNISAを活用し、少しでも運用効率を高めたい」と助言する。

就学前は教育資金をためられる好機だが、意識して積み立てないと、貯蓄ができない家計になりかねない。幼児のうちからしっかりと計画を立て、教育資金を準備したい。

(岡田真知子)

[日本経済新聞朝刊2018年9月1日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし