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田中愛治総長は「早稲田史上最大の決意と覚悟を持って、世界トップクラスの大学になる」と話す

田中愛治総長は「早稲田史上最大の決意と覚悟を持って、世界トップクラスの大学になる」と話す

「世界トップクラスの大学になる決意と覚悟を持つ」。2018年11月、早稲田大学の新総長に田中愛治氏が就任した。創立者の大隈重信から数えて、第17代の総長だ。「世界で輝くWASEDA」をめざし、グランドデザインを描く。海外の大学事情に詳しい強みを改革に生かす考えだ。

「生え抜き」でない国際派、決意と覚悟で勝負

「新しいタイプの総長」。田中氏は自身をこう表現する。(1)生え抜きではない戦後初の総長(2)空手部に4年間在籍した、いわゆる体育会系出身で初の総長(3)世界政治学会会長を務め、主要国際学会会長経験を持つ初の総長――という3つの初だ。

歴代総長には、早大の大学院、助手を経た生え抜きが続いた。田中氏は、早大の政治経済学部政治学科を卒業し、すぐ米国に留学。米国で10年半を過ごし、政治学の修士、博士ともオハイオ州立大学で授与された。帰国して青山学院大学などで教えた後、早大教授となったのは卒業から20年余りたった1998年。その間に得た外部からの視点と持ち前の行動力を生かす構えだ。

「早大は、日本ではトップクラスとの自負がある。これからは40年かけてでも、世界トップクラスになる」。世界の大学ランキングで、日本勢はなかなか上位に食い込めない。英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」の世界大学ランキング2019年版で100位以内に入ったのは、42位の東京大学と65位の京都大学だけ。早大は慶応義塾大学などと同じ601~800位グループだ。政治学など健闘する分野はあるが、海外の主要大学と比べると劣勢は否めない。

米大学の40年間の努力をヒントに

改革のヒントは米国にある。「米国の大学は覚悟を決めて進化してきた」。1930年代の米国の大学は、欧州勢に大きく後れを取っていた。そこでテニュアトラック制(若手研究者が任期付きで経験を積む仕組み)、授業評価、シラバス(講義概要)などを導入する改革を行い、40年かけて追いついた。

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