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失敗しない日本ワイン コンクール受賞作から選ぶと…

エンジョイ・ワイン(3)

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国産ブドウを原料とした「日本ワイン」の人気が高まっている。だが、実際に買って飲むとなると、どれを選んでよいか迷う人も多いだろう。グラスについでから「失敗した」とならないよう、今夏に開かれた「日本ワインコンクール」の受賞ワインの中から、失敗しない日本ワインを選んでみた。

日本ワインコンクールは全国各地のワイナリーから出品されたワインを、日本トップレベルのソムリエや醸造学の専門家、海外から招いた識者など計25人の審査員が実際に試飲し、20点満点で採点。各審査員の平均点が原則17.0点以上なら金賞、15.5点以上17.0点未満は銀賞、14.0点以上15.5点未満が銅賞、13.0点以上14.0点未満が奨励賞を授与される。

審査はブドウの種類で優劣が決まらないよう、出品されたワインを欧州系品種、国内系品種などいくつかの部門に分け、部門ごとに採点する。また、出品に関しては、極端に少量生産のワインは応募できない、などの決まりがある。

第16回となった今年は24道府県の104のワイナリーから787銘柄が出品された。審査の結果、22銘柄が金賞、88銘柄が銀賞、189銘柄が銅賞、29銘柄が奨励賞を受賞。受賞ワインはメルシャンやマンズワインなど大手ワインメーカーのものもあるが、一般には無名の小規模ワイナリーのものも多い。

受賞ワインの一覧はコンクールのホームページで見ることができる。

https://www.pref.yamanashi.jp/jwine/

審査委員長を務めた後藤奈美・独立行政法人酒類総合研究所理事長は、「これまであまりメジャーでなかった産地のワインや、山梨県以外で造られた『甲州ワイン』が金賞を受賞するなど、日本ワイン全体のレベルが一段と上がっている印象を受ける。それだけ、消費者の選択肢が広がることにもなるので、好ましい傾向だ」と評価する。

今年の受賞ワインを集めた一般向けの公開試飲会が8月25日、甲府市内で開かれたので参加した。実際に試飲した中から、金賞ワインを中心にお薦めのワインを何本か紹介しよう。

カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなど「欧州系品種・赤」部門は5銘柄が金賞を受賞したが、その中でも最高平均点を獲得し、部門最高賞に輝いたのがシャトー・メルシャンの「椀子(マリコ)オムニス2015」(1万6200円、税込み)。

椀子はメルシャンが長野県上田市に所有するブドウ畑の名前で、椀子の名前の付いたワインは赤白ともに愛好家の評価が高い。シャトー・メルシャンの安蔵光弘チーフ・ワインメーカーは、「椀子の畑は、標高650メートルの丘の頂きにあり、日当たりが良く、かつ昼夜の寒暖差が大きいため、良質のブドウができる」と説明する。

椀子オムニスは、3種類のブドウのブレンドだが、「15年産はブレンド比率を変えるなどしてエレガントさを強調したのが高評価につながったのではないか」(安蔵氏)。程よく抑制の利いた香り、味わいで、クラシックなスタイルのフランス・ボルドーワインをほうふつとさせる。

6銘柄が金賞をとった「欧州系品種・白」部門では、大分県・三和酒類の「安心院(あじむ)ワイン シャルドネ リザーブ2016」(3644円、税込み)が部門最高賞を獲得した。パイナップルなどトロピカルフルーツをイメージさせる甘い果実の香りが特徴で、果実の凝縮感とふくよかで丸みのある酸味がバランスよく口の中に広がる、飲み応えのあるワインだ。

残念ながら、テレビ番組で人気タレントが絶賛したため完売してしまったが、同じ銘柄の17年産も銀賞を受賞しており、こちらは購入可能だ。

同部門の金賞ワインで印象的だったのが、「サントリージャパンプレミアム 津軽産ソーヴィニヨン・ブラン2017」(オープン価格)。ソーヴィニヨン・ブランはかんきつ系のフルーツやハーブの香りと、豊かな酸味が特徴のブドウで、世界ではシャルドネに次いで人気の白ブドウ品種だ。だが、日本の風土では品種の特徴が出にくいためか、国内ではあまり栽培されていない。しかし、冷涼な青森県で栽培されたこのソーヴィニヨン・ブランは品種の特徴が鮮やかに出ている上、味わいのバランスもよく、是非、買って飲んでみたい1本だ。

日本固有の甲州種から造られる甲州ワインは、「甲州」という独立した部門で審査され、5銘柄が金賞を獲得。甲州ワインは、かつては、「よく言えば繊細、悪く言えば水っぽい」などとも表現されたように、印象の薄いワインが多かった。しかし、最近は栽培・醸造技術の進化で、果実味や酸味のレベルが上がり、しっかりした味わいのものが増えてきた。

日本ワインは一般に、原材料費高や人件費高が原因で、同等の品質の輸入ワインに比べて割高感が否めないが、甲州ワインは比較的手ごろな価格のものが多い。香りが強すぎない分、料理と合わせやすいのも、おすすめのポイントだ。

変わったところでは、山形県・朝日町ワインの「2017 柏原ヴィンヤード 遅摘み 赤」(1620円、税込み)と「(有)朝日町ワインロゼ」(1296円、税込み)。前者は「国内改良等品種・赤」部門、後者は「ロゼ」部門のそれぞれ部門最高賞に輝いた。いずれも国産品種のマスカットベーリーAを原料としているが、このブドウから造るワインも、かつては「ブドウジュースみたい」などと、いまひとつの評判だったが、甲州同様、栽培・醸造技術の向上で今は洗練された味わいのものが増えている。

鮮やかなピンク色が特徴の朝日町ワインロゼはフルーツキャンディーのような味わいで、ワインを飲み慣れていない人や、ワインの渋味や酸味が苦手という人にもぴったり。赤の方は十分に熟した果実の香りに加えてスパイシーなニュアンスがあり、これからのジビエの季節にふさわしい1本だ。値段も共に1000円台で、銀賞以上のワインで2000円未満のものを選考対象にしたコストパフォーマンス賞も、同時受賞している。

後藤審査委員長によると、コンクールで高評価を得たワインの共通点は品種の特性が香りや味わいにきちんと出ていて、かつ味わいに複雑さや厚みを感じるワイン。受賞ワインをベンチマークにして、さまざまな日本ワインを飲み比べてみれば、日本ワインの楽しみ方がより広がるだろう。

(ライター 猪瀬聖)

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