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通販はネットだけじゃダメ 時代は紙カタログと二刀流 ディノス・セシールCECO 石川森生氏

2018/9/5

ディノス・セシールCECOの石川森生氏

カタログ通販大手ディノス・セシール(東京・中野)のCECO(最高Eコマース責任者)を務める石川森生氏は、2016年にネット通販事業の責任者として同社に入った。SBIホールディングスや衣料品通販サイトのマガシーク(東京・千代田)などでデジタルマーケティングを手がけ、ネット通販を伸ばしてきた石川氏は、カタログなど紙媒体の強さも認め、「ウェブと組み合わせて使うことで、紙の体験も今までにないものにする」考えだ。石川氏に電子商取引(EC)の勘どころや紙とネットの「二刀流」の可能性を聞いた。

■「ECだけのプロ」には険しい道?

――16年に製菓用品の通販サイトを運営するツクルの代表を辞め、ディノス・セシールに転じました。

「ツクルではECのプロを10人ほど集めて2年間で売り上げを2倍以上に引き上げ、実店舗が主流の製菓市場を変えることに成功しました。一方でリアルで顧客との接点があることの強さも感じていて、仲間とは『ECしかできない人間は今後、今ほどの価値がなくなるかもしれない』という話もしていました。リアルの世界で顧客と接点のある企業に移れないかと考え、縁あってディノス・セシールに入りました」

――CECOの仕事は?

「EC本部を立ち上げました。もともとカタログ単位の事業部制になっており、ファッション事業部、リビング事業部などの中にそれぞれウェブのチームが存在していました。そうすると母の日のようなイベントで事業部ごとに特集をつくってしまいます。1個の館としてのディノス・セシールは存在していなかったんです。そこでEC本部を立ち上げて100人近いウェブ担当者を集めました。技術的な話をする前に運用の考え方を変える必要があり、それに1年近くかかりました」

――運用はどう変わりましたか。

「ウェブの感覚からすると、購入率の高さなどカタログが持つ力は桁違いに強いです。顧客リストに基づいて丁寧にコミュニケーションすれば、高い確率で反応が返ってきて商品が売れます。ですから数百万件の顧客情報から、1000件くらいまで絞りに絞ってキャンペーンの告知などをしていました。紙での告知はコストが高いからです。一方、メルマガだと1件あたり0.01円の世界なので、考えている間に投げた方がいい。ウェブでは顧客を細分化しない方針にしています」

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