シニアは着物で背筋ピン 粋なお金の使い方で人生豊か経済コラムニスト 大江英樹

姿勢もとても大事です。私はもともと猫背でした。年を取って意識をしないとどんどん背中が丸くなっていきますので、背筋をシャンと伸ばし、良い姿勢でいることを心がけています。そうすると、気持ちも爽快になりますし、見た目も良い印象を与えます。整体など専門家の方によると、肩こりなどが改善されるという効果もあるようです。

着物は背筋伸ばし、気持ち引き締め

ただ、実際には良い姿勢を保つことは案外難しいものです。長年、楽な姿勢だったものを矯正するのは骨が折れます。従って、日常生活において意識し続けるしかないのですが、比較的容易に良い姿勢を保てる方法があります。それは着物を着ることです。

私は現役時代には着物を着ることなど一度もありませんでしたが、最近になって少し着るようになり、仕事の場にも着物で行くことがあります。先日も日経BP社主催の「ライフ&マネー Festa2018」にお招きいただいた際、着物で登壇しました。

不思議なもので着物の帯を締めると気持ちが引き締まります。私自身、電車に乗るときも洋服だと少しルーズな格好で座ることも多いのですが、着物の場合は着崩れしないよう、背筋をピンと伸ばして座らなければなりません。

ありがたいことに着物文化を持つ我々日本人は、不思議なもので年を取ると自然に着物が似合うようになります。長年にわたる日本人の生活で使われてきた衣服ですから、当然なのかもしれません。

地域社会や文化・芸術分野に寄付も

「着物は高いんじゃないか?」と思われる人もいるでしょう。しかし、着物はそれほど高級品を買う必要はありません。会社員にとって必須のスーツと、それほど値段の変わらない着物はたくさんあります。会社を引退した後はあまりスーツを着る機会もありませんから、今から着物の一つぐらいは持っていて損ではないでしょう。

着物でいると、お金も粋な使い方ができるかもしれません。地域社会や文化・芸術分野への寄付もいいと思います。きっとあなたの人生を豊かにしてくれるでしょう。

もちろん、人間は見た目よりも中身の方が大事だというのもその通りでしょう。でも、ちょっと笑顔をつくって少し姿勢を良くするだけで印象が変わるということは知っておくべきです。いくら中身が良くても、印象が悪ければこれほどもったいないことはありません。

「定年楽園への扉」は隔週木曜更新です。次回は9月20日付の予定です。
大江英樹
野村証券で確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わる。退職後の2012年にオフィス・リベルタスを設立。著書に「定年男子 定年女子 45歳から始める『金持ち老後』入門!」(共著、日経BP)など。http://www.officelibertas.co.jp/