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節税先行はNG もめない相続のための3ステップ

NIKKEIプラス1

2018/9/6

写真はイメージ=PIXTA

 親が亡くなった後、仲の良かった兄弟姉妹が遺産分けを巡って争う相続トラブル。残念ながら決して珍しい話ではない。相続税の負担も無視できない。遺産を円満・円滑に相続させるため、親は何に留意すべきか。

 「相続対策は多くの人が真剣に考えておくべき問題」。相続に詳しいランドマーク税理士法人の清田幸弘代表税理士は強調する。遺産の多寡にかかわらず、遺産分けを巡る争いを防ぐためだ。

■相続対策は順番が大事

 具体的に相続対策には大きく3つがある。まず、「どの財産を誰に、いくらずつ分けるか」を決める遺産分割対策。次に相続税の節税対策。2015年から相続税の基礎控除(非課税枠)が大幅に縮小され、中流層にも課税対象が広がった。相続税の負担を少しでも減らす工夫が要る。

 最後に資金対策。相続前後は介護費や医療費、葬儀費用に加え、相続税の納税で親子ともにまとまったお金が必要になる。資金不足を防ぐ準備も重要だ。

 相続対策は「遺産分割対策→節税対策→資金対策」の順に考えたい。税理士の藤曲武美氏は「最初に節税対策を考えると、不公平な遺産分割になることも多い」と話す。

■どちらかに残る不公平感

 例えば次のような場合だ。親の財産は自宅(土地評価額は4千万円)、預貯金2千万円の計6千万円。相続人は親と同居する兄と持ち家がある弟の2人とする。基礎控除は「3千万円+600万円×法定相続人数(2人)」の4200万円。相続財産の方が大きいので相続税がかかる。

 ただ、兄が自宅を相続すれば土地の評価額は「小規模宅地の評価減の特例」により80%減の800万円にできる。特例は被相続人の配偶者や同居親族が使えるからだ。相続財産は預貯金と合わせ2800万円になり、基礎控除を下回るため税金はかからない。

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