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今やベンツの4番 Cクラス、若者や女性を狙う理由

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NIKKEI STYLE

2017年の世界販売台数が228万9344台と過去最高を記録したメルセデス・ベンツ。その成功の裏側には、従来のイメージにとらわれない戦略があった。「時代は変わった」という同社の女性取締役に、小沢コージ氏が話を聞いた。

◇  ◇  ◇

メルセデスの中核となったCクラス

2016年にBMWグループを抜き、プレミアムブランド世界販売台数No.1となったメルセデス・ベンツ。17年には世界最大の市場、中国でも長年君臨していたアウディを抜いてトップになり、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。秘密は何なのか? 今やその屋台骨ともいえる、かつてのコンパクトメルセデス、「Cクラス」の欧州マイナーチェンジ試乗会で、マーケティング&セールス担当の取締役を直撃した。

小沢コージ(以下、小沢) 目下プレミアムセグメントで大躍進中のメルセデスの成功の理由を知りたいのですが、1カ月前に新型「Aクラス」の試乗会に行って印象的だったのが、今や「Aクラスの顧客の6割が他ブランドからの乗り換えで、しかもそのうち7割の客が次もメルセデスに乗り換えている」ということ。それは、すごいことじゃないですか? そこまで見事にAクラスがメルセデス・ブランドの「切り込み隊長」役になっているとは知りませんでした。

ブリッタ・ゼーガー(以下、ゼーガー) 市場にもよりますが、Aクラスは確かにラグジュアリーブランドとしてのメルセデスの良い入り口になっています。製品そのものの良さと、クルマがもたらすライフスタイルにより、多くの若い顧客や女性ユーザーをひきつけることができているんです。

小沢 そんな中、「Cクラス」はどのような役割を担っているんでしょうか。かつて日本では「小ベンツ」とも呼ばれたコンパクトセダンですが。

ゼーガー 中国市場においてはCクラスオーナーの85%が40歳未満の若い顧客で占められていて、北米ではオーナーの4割が女性です。かたや他市場ではコンパクトハッチバックの「CLA」が若い層や女性たちをひきつけています。

ゼーガー Cクラスは17年にセダンとワゴンを合わせて世界で約41万台売れました。これはメルセデスの乗用車では最大です。

小沢 Cクラスは市場によって、引き受けている役割や顧客層が違うんですね。

ゼーガー そうだと思います。

「S」から始まる昔のメルセデスじゃない

小沢 そんな中、今回Cクラスはどのような改良が施されたのでしょうか。1カ月前に出たブランド切り込み隊長の新型Aクラスは、最新インフォテイメントシステムの「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」をいち早く搭載しましたけれど、今回のCクラスには入っていません(記事「裏テーマは走るスマホ? 新型ベンツAクラスの先進性」参照)。ただ、この技術はかつてのメルセデスならば最高級セダンの「Sクラス」に最初に入れていたはずですよね。

ゼーガー おっしゃる通り。かつて我々は、技術的なイノベーションをSクラスから始めていました。ただ、時代が変わったのです。潜在的なAクラスの顧客は、音声認識やコネクテッドなどの未来的な技術にオープンな人たちです。だからあえて、MBUXをAクラスから搭載したのです。

小沢 ではその次を担うCクラスが果たすべき新しい役割は何なのでしょうか。

ゼーガー 先ほど申し上げたように、Cクラスは販売台数が多くメルセデスにとって非常に重要なモデルであり、非常に大切な顧客層に支えられています。市場によって違いはありますが、40代くらいの若いアクティブ層が中心です。そこではメルセデスのモットーである、スポーティーさ、ダイナミックさ、運転する楽しさを表現しなければなりません。

小沢 なるほど。Aクラスでコネクティビティーを訴え、Cクラスでスポーティーさをアピールすると。ところで今、北米市場では最大のライバルBMW「3シリーズ」よりCクラスのほうが売れています。現行モデルの成功の理由は何でしょうか。デザインですか、スポーティーさですか。

ゼーガー 両方の組み合わせです。今の新世代のCクラスになる時にフェイスリフトし、デザインは洗練されてインターフェース関係も一新し、強いデザインになりました。

小沢 つまりすべてがSクラスから始まる昔の戦略じゃないということですよね。例えばハイテクならAクラスから、スポーティーネスならCクラスからどんどん適材適所から入れて行く。

ゼーガー その通りです。今の顧客層の傾向を考えて新技術の投入をSクラスまで待つことはありません。

小沢 新しいプレミアムブランドのあり方ですね。

シェアリングや自動運転はどこから投入する

小沢 では、今後のシェアリングや自動運転技術などはどうでしょうか。下のクラスから展開するのでしょうか。それから、日本ではどのように入れて行く予定なのでしょう。

ゼーガー 自動運転に関してはまだまだですが、どのクラスというより信頼できるエリアであり、実証実験している場所から導入していくと思います。日本のトレンドについては、逆にお聞きしたいくらいです(笑)。例えば日本のユーザーはカーシェアリングにはどれくらいオープンなのでしょう。

小沢 ご存じだと思いますが、日本の場合は法律の問題が大きいです。とにかく路上駐車に対してやたら厳しいので。一方、自動運転に関しては安倍晋三首相をはじめ、かなり力を入れていて、導入も意外と早いのではないかと感じています。もっとも世論の抵抗などもありそうですが。

ゼーガー 自動運転に関していえば、まだまだ顧客が実際にどんなものなのかイメージができていないと思います。ただ、一度慣れたら誰もが手放せないものになると思います。

小沢 30年くらいに自動運転は何%ぐらい市場に普及していると思いますか。

ゼーガー 分かりません(笑)。技術の進歩、インフラの整備、ナビゲーションデータの進化などもあるので予言したくはないです。

小沢 では直近の話ですが、僕はCクラスが成功した理由はデザインとプレミアム感にあると思っていて、乗ると多くの人が「これで十分」と感じさせる高級車になっていると思うんです。正直、もはやSクラスはいらない。

ゼーガー 確かに多くの顧客にとってCクラスはすでにメルセデスの象徴になっています。

小沢 16年にBMWを抜いてグローバル1位になりましたが、それはAクラスで他ブランドから上手に顧客を奪い、それをCクラスで引き継ぐ新しい成功の方程式が生まれたからだと思ったりもしましたがどうでしょう?

ゼーガー そうした側面は確かにありますが、相変わらずフラグシップのSクラスの力もあると思います。世界的にはいろんな組み合わせですね。AクラスとCクラスのコンビネーションもありますし、SUVもシェアを拡大しています。

小沢 SUVの新型「Gクラス」も確かに強いですしね。

ゼーガー Aクラスの顧客をCクラスにつなげるという判断ではなく、我々がNo.1になりたいと考えたときに、正しいターゲットを定めて、正しいポートフォリオを描いたわけです。デザインや新しい機能で若い人たちを引き付け、新しい潜在的な顧客を発掘することができた。そうしたコンビネーションが今の成功をもたらしているんだと思います。

小沢 つまりすべてが成功につながってるということですね。

小沢コージ
 自動車からスクーターから時計まで斬るバラエティー自動車ジャーナリスト。連載は日経トレンディネット「ビューティフルカー」のほか、「ベストカー」「時計Begin」「MonoMax」「夕刊フジ」「週刊プレイボーイ」などに寄稿。著書に「クルマ界のすごい12人」(新潮新書)「車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本」(宝島社)など。愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ、シティ・カブリオレなど。

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