最後は喜ばせた者勝ち お笑いもコンサルも結果が全て東大卒お笑いタレント 石井てる美氏

2016年の米大統領選でヒラリー・クリントンさんのものまねを披露する石井てる美さん(ニューヨークで)

マッキンゼー・アンド・カンパニーで働いた経験を持つお笑いタレントの石井てる美さんが、コンサルティングとお笑いに共通するスキルなどを紹介する連載。今回のテーマは「最後は喜ばせた者勝ち」。コンサルもお笑いも「人に何と言われようと最後は自分が信じたことを提示する」ことが大切だと説いています。

ダメ出しされても「やりたい」と思えるか

お笑い養成所では週に2回、計4時間のネタ見せの授業がありました。そこでは放送作家やベテラン芸人の講師陣からネタへのアドバイス、通称ダメ出し、をもらいます。講師の方もあれこれと意見をくださるのですが、印象的だった言葉が、いろいろと話したあとに最後に放った「結局ウケさえすればなんでもいい」というものでした。もちろん、ダメ出しにはきちんと耳を傾けるべきですが、人によって言うことも異なります。そもそも笑いは生ものであり、絶対的な正解はありません。そのときそのときで目の前のお客さんが笑うかどうかが全てなのです。

また、テレビ番組のオーディションなんかではときに辛辣な言葉を言われたり、ネタを全否定されたりすることもあります。こちら若手芸人はそういう“分かっていそうなプロ”に言われたことのトゲはものすごく深く突き刺さるので、「自分が間違っているのかな」と自信を無くしたり、下手したらそのネタをやめてしまったりするかもしれません。

私がヒラリー・クリントンさんのものまねのネタをオーディションでやったときも「顔芸で笑わせようなんて甘い。君は東大だから自分を捨てきれていないんじゃない?」と言われたこともありました。こういう言葉をきっかけにそのネタを捨ててしまう芸人もいるかもしれません。

ところがそのときに言われることは必ずしも“正しい”わけではありません。そのネタや芸人が時を経て花開く例をいくつも見てきました。大ブレイクした芸人仲間にも、ブレイク前にオーディションで全否定されたという例をいくつも知っています。

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