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敵でないと思わせほめる 面倒くさい女子との接し方

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NIKKEI STYLE

日経ウーマン

「女の敵は女」とはよく言ったもので、女性同士の人間関係に悩む人は多い。そこで、繊細で複雑な「女子」という生き物を、タイプ別に徹底解剖。深層心理を客観的に理解することで、多くの女子間トラブルを回避し、「女の味方は女」にチェンジ!

女子の深層心理が分かればイライラせずに済む

「女子は繊細で複雑な生き物です」とは、臨床心理士でカウンセラーの山名裕子さん。常に自分と誰かを比較する、いつも不安で仕方がない…。上に挙げた女子の特徴に、数多く当てはまったという人も少なくないはず。

「女子同士の人間関係でイライラしたり、クヨクヨしたりするのは、自身の「女子度」が高い証拠。それを自覚した上で、面倒くさい女子にはどんな深層心理があるか、どう接すればうまくいくのかを知っておけば、『女子疲れ』から解放されますよ」

山名さんが分類したタイプ別に、女子の特徴と対処法を紹介。思わず「いるいる!」と膝を打つ女子がずらりと登場するので、周囲の困った女子たちを当てはめてみて!

「女子」ってこういう生き物なんです



◎自分と誰かを常に比較
 若さや美しさ、財力、人脈など、自分と人とを比較して、さらに「優位」に立ちたいと思ってしまうのが女子。「比較対象は身近にいる人です」。

◎自分を好きな人が好き
「女性は人の心を察することが得意で、相手の感情に敏感。相手が自分を好きだと感じると、自分も相手を好きになりますし、その逆もしかり」

◎自分を分析されるとうれしい
 「女子はいつも不安で、自分と向き合うのが怖い」。だからこそ、客観的に「自分を分かってくれる人」に心を許しやすく、信頼を寄せやすい。

◎いつも不安で仕方がない
 イライラ、鬱々、メソメソ…と情緒が安定しないのは、女子が不安を感じやすい生き物だから。この不安が「悩み製造機」となり、感情を乱す。

◎自分の話を聞いてほしい
 女子が話を聞いてほしい一番の理由は「共感」してほしいから。「大変だったね」などと共感してもらうことで、心が満たされる。

◎周りの人に勝ちたい
 不特定多数に認められたいのが男性なら、身近な人たちの間で認められたいのが女子。同じ部署や仲良しグループのなかで、1番になりたい。

面倒な「女子」とはこう付き合う!

【鉄則1】「敵ではない」と思わせる
 相手を優位に立たせ、「あなたの敵ではない」と示すことで、関係はスムーズに。「成功談より失敗談を話すのがベスト。相手のライバルにならない位置に、自分を持っていって」。
【鉄則2】悪口を言わない
 女子は不安を感じやすい生き物。そのため、裏表のない人に安心感を抱く。「特に悪口を言わない人への信頼が高い。どんなに水を向けられても、悪口に乗らないよう心がけて」。
【鉄則3】ほめることで好意を示す
 好意を受け取ると好意を返したくなるという心理を利用。「ほめる」で重要なのは、口先だけと思われないこと。「頑張ったんだね」など、相手の気持ちに寄り添うほめを織り交ぜよう。

タイプ別・面倒な女子とうまく付き合う秘訣

1「悪口」女子

[特徴]
・いつも誰かの悪口を言っている
・人の話は基本的にネガティブな話題
・ほめているように見せかけて、けなしている

[深層心理]
・コンプレックスのかたまり
・自分に自信がなくて劣等感がある
・悪口を誰かと話すことで落ち着きたい

[対処法]
悪口は自分を守るための盾 同調しないのが鉄則
 悪口女子にとって、悪口は自分を守る盾。なかには自分が悪口を言っている自覚がない人も。「同調すれば、別の場所であなたがその悪口を言ったことにされる可能性も。『そう?』『気づかなかった』などと、鈍感なフリをしてスルーするのが得策です」。
◎キラーフレーズ
そうなんだね。私、鈍感だから全然気づかなかったなあ……

2「情緒不安定」女子

[特徴]
・感情のアップダウンが激しい
・妄想による思い込みが激しい
・夜中に突然連絡してくる、長文のSNSを投稿する

[深層心理]
・妄想が膨らんで不安のスパイラルに
・かまってほしいが、深入りされるのは苦手
・自律神経の乱れで感情がアップダウンする

[対処法]
優しい人が巻き込まれがち! 正面から真剣に受け止めない
 感情のアップダウンは相手の気質やストレスによるもの。「性格が優しい人ほど振り回されがち。深刻に受け止めないのがコツ。話を聞くときは、相手が言った言葉を繰り返しながら共感を示すと、きちんと聞いているふうに。アドバイスは求めていません」。
◎キラーフレーズ
え、職場の先輩に嫌みを言われたの? 大変だったね。でも、よくめげずに頑張ったね!

3「攻撃的」女子

[特徴]
・人の好き嫌いが激しい
・嫌みや悪口を言ったり、批判してきたりする
・新人や若い女子が苦手

[深層心理]
・愛情に飢えている
・自分に自信がない
・警戒心が強い

[対処法]
「敵」と見なされないよう 好意を持って接するとよい
 このタイプの女子は愛情に飢えており、自分に自信がない場合がほとんど。自分が攻撃の対象にされた場合、あえてこちらから近づいて、「仲良くなりたい」「私は裏切らない」という態度を見せて。「愛情表現をすると、次第に攻撃性も弱まります」。
◎キラーフレーズ
○○さんに教えていただいた通りにやったら、うまくいきました! ありがとうございました

4「自称サバサバ」女子

[特徴]
・女子にモテると自慢する
・意見を否定されるのが苦手
・サバサバしている自分が好き

[深層心理]
・自分に自信がない
・嫉妬深く、執着心が強い
・根っこの部分は超女子

[対処法]
「サバサバ」とは正反対の性格。うまく立てて相手の懐に入る
 指摘されたとき、あっさり非を認めて謝るのが「本物のサバサバ」女子。逆ギレするのが「自称サバサバ」女子。嫉妬深く執着心が強いが、「自称姉御肌」でもあるため、相談を持ちかけられるのが好き。親身にアドバイスをくれるので、上手に懐に入るのがよい。
◎キラーフレーズ
アドバイスありがとう! 確かにそうだね。相談できてすっきりしたよ

5「自分語り」女子

[特徴]
・人の話は上の空で聞く
・自慢話が多い
・会話に割り込んでくる

[深層心理]
・承認欲求が強い
・自分が主役でないと嫌
・自分は聞き上手だと思っている

[対処法]
自分の話ばかりする会話泥棒! 話を元に戻すフォローが必要
 人の会話を横取りし、自分の話を延々とする女子は、人を不快にさせていると気づいていない。グループのときは「○○さんの話がどうなったのか続きが聞きたい」と、話を取られた人のフォローを。2人のときは、会話泥棒だと分からせる一言を。
◎キラーフレーズ
○○ちゃんってすごく話し上手だね! 私も相談したいことがあるから、今度は聞いてね

6「人任せ」女子

[特徴]
・幹事など面倒なことから逃げる
・場を仕切るのが苦手
・「いつもありがとう」で乗り切る

[深層心理]
・得意な人がやればいいと思っている
・ラクをしたい
・人の苦労が分からない

[対処法]
強制的にやらなくてはいけない 状況をつくるのが肝!
 「人任せ女子」にも、持ち回りで役が回ってくるようルール化すると、ストレスや仲間同士の不和を回避できる。「失敗を極端に恐れている人もいるので、『一緒にやろう」』と声を掛けてサポートを。経験を積むことで自信をつけ、人任せから卒業する人も」。
◎キラーフレーズ
みんな忙しいと思うし、幹事って意外と大変だから、次回からは順番で持ち回りにしよう!

「女子疲れ」しないために心に余裕を

女子的な人に反応しない、対抗しないためには、心の余裕が必要。「そのためにケアしたいのは、体・心・脳(思考)の3つです。時間がないときは一番効果を実感しやすい、心のケアに集中して」。

◎体を癒やす
・マッサージ
・サウナ
・スポーツetc.

◎心を癒やす
・映画などで意識的に泣く
・話を聞いてもらう

◎脳を癒やす
・本を読む
・ノートに考えを書き出す
山名裕子さん
 臨床心理士。「やまなmental care office」を開設し、代表を務める。人間関係、ストレスケア、ビジネスといった幅広い悩みのカウンセリングを実施。女性心理学やコミュニケーション心理学が得意。テレビや雑誌などのメディアに多数出演。著書に『読むと心がラクになる めんどくさい女子の説明書』(サンマーク出版)。

(ライター 宇佐見明日香)

[日経ウーマン 2018年8月号の記事を再構成]

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