芳根京子 祖母に買ってもらった「ここ一番の指輪」

欲しいものはあまりないが、他人にあげるものを考えるのは好きだという。「これをあの子が持ってたらすてきだろうな、とか、誕生日にこれをあげたいなっていうものをケータイで探して、画像を保存して買ったりします

人間の美醜がテーマで、「顔か演技力か」といった女優という仕事についても考えさせる作品になった。累がニナの顔を欲するように、芳根さんは誰かの顔になりたいと思ったことはあるのか。また、女優は顔と演技力、どちらが大切だと思うのだろう。

「今、『高嶺の花』というドラマでご一緒している石原さとみさんを見ていると、本当にきれいで、『こういうお顔になってみたい』という目で見ちゃいますね。まあでも、自分は自分。『これも個性だ!』と思って生きてます。

女優は顔か演技力か、ですか。それは……役に合っていればいいんじゃないですかね。私は選んでいただく側なので、なんとも……。ただ、ぶっちゃけ、顔も大事だと思います(笑)。同じく演技力も、大事だと思いますね。

私はどっちで選ばれた方がうれしいか? ええーっ、どうだろう。でも今回、マネジャーさんから『醜い顔と美しい顔の2人の女性が主役の映画なんだけど』と話をされた時に、『あ、オファーが来てるのは醜い顔の方ね』と言われて『だと思いましたっ』と間髪入れず言ってました(笑)」

欲しいのは、演じる挑戦ができる場所

最後に、今、欲しいものについて聞いてみた。

「私、物欲があまりなくて……。でも、あります。絶対、あります。あるんです、絶対! だって、人間ですもん。ちょっと待ってください。最近私、何か欲しいって言ってました?(と周囲のスタッフに尋ねる。すると『人気』という冗談が)あ、それ欲しい! 賢い頭脳? それもいつでも欲しいっス(笑)。(『リンス欲しいって言ってたよね』との声)そうそう、この前、薬局でシャンプーとリンスを買おうと思ったら、間違えてシャンプーとシャンプーを買っちゃったんですよ。また薬局行かなきゃなー。だから今、めっちゃリンスが欲しいです。

モノじゃないですけど、私は現場にいられることがうれしいので、『いろんな作品に挑戦させてもらえる場所』が欲しいっていう欲は、すごくありますね。だからあまり『ガッツリお休みが欲しい』とは思わない。

現場で今リアルに欲しいのは、車に置ける冷蔵庫(笑)。毎日、暑いので。扇風機も欲しいです。でも『扇風機が欲しい』と言ってもう3年くらいたつので、もうずっと買わないんだろうな(笑)」

「自分用のものは『こういうかばんが欲しい』と思って画像を保存しても、しばらくしたら『そういえば、こういうかばんが欲しかったな』と思う程度で、画像を消去です(笑)」
芳根京子
1997年生まれ、東京都出身。2013年にドラマ『ラスト□シンデレラ』でデビュー。15年に『表参道高校合唱部!』でドラマ初主演。16年にはNHK 連続テレビ小説『べっぴんさん』でヒロイン・坂東すみれ役を務めた。主な出演映画に『先輩と彼女』(15年)、『心が叫びたがってるんだ』(17年)。ドラマに『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(16年)、『小さな巨人』(17年)、『海月姫』(18年)、『高嶺の花』(18年)など。9月には映画『累 -かさね-』とともに『散り椿』も公開される。

『累 -かさね-』

(C)2018映画「累」製作委員会(C)松浦だるま/講談社

伝説の女優を母に持ちながらも、醜い容姿に劣等感を抱えて生きてきた淵累(ふち かさね)は、母から1本の口紅を譲り受けていた。それはキスした相手の顔を奪うことができる不思議な口紅。ある日、累は美しい容姿を持つが女優として芽が出ない丹沢ニナと出会う。ニナが欲しかったのは累の母譲りの演技力。口紅で顔を入れ替え、ニナの容姿になった累は、舞台女優として脚光を浴びるが…。監督・佐藤祐市 原作・松浦だるま(『累』講談社「イブニングKC」刊) 脚本・黒岩勉 出演・土屋太鳳、芳根京子、横山裕、筒井真理子、檀れい、浅野忠信 9月7日(金)全国ロードショー

(文 泊貴洋、写真 藤本和史)

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