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投信、不安なときは分散徹底 指数連動型組み合わせも QUICK資産運用研究所 北澤千秋

2018/8/29

写真はイメージ=123RF

 米中貿易戦争のエスカレートや中東情勢の緊迫などを受けて、年明け以降、世界の資産市場が落ち着かない。昨年までとは打って変わって、保有する投資信託の運用成績が振るわないと感じている人が多いのではないか。

 もしも資産運用の先行きが気になるなら、基本に立ち返って複数の資産にリスクを分ける「分散投資」の徹底を考える時機だ。投信を使った分散投資には1本のバランス型のほか、インデックス型(指数連動型)の組み合わせなどがあり、それぞれ一長一短がある。あくまでリターンを追及したいなら、運用成績のいいアクティブ型(積極運用型)を組み合わせるという方法もある。

■最安インデックス型を組み合わせ

 分散投資をするなら、どの手法がいいのか。国内の株式・債券、先進国の株式・債券という基本の4資産に投資したケースで、それぞれのリターンとリスク(標準偏差=基準価格のブレ幅の大きさ)を算出した。

 まずインデックス型とバランス型を比較してみよう。インデックス投資は運用期間が5年以上で信託報酬が最安(7月時点)の4本を組み合わせた合成ファンドの数値、バランス型は運用期間が5年以上のファンド(確定拠出年金=DC・ラップ専用などを除く公募投信)の平均値を、株式(国内外合計)の組み入れ比率が70%、50%、30%、10%の4パターンで求めた。

 バランス型の場合、国内と海外の株式をどう配分しているかはまちまちだし、新興国の株式・債券や不動産投信(REIT)などに投資しているファンドも多く、厳密な比較はできないが、大まかな傾向は把握できるだろう。

 結果は表Aの通りで、どのパターンでもインデックス型がバランス型の平均値を上回った。リターン差は1年より5年の方が大きい傾向があるが、これは信託報酬の違いが影響している可能性がある。対象ファンドの信託報酬はインデックス型4本の単純平均が0.28%なのに対し、バランス型の単純平均は1.20%。運用期間が長くなるほど、コスト差がリターンに与える影響は大きくなる。

■バランス型の存在意義は?

 インデックス型のメリットはまさにそこにある。単純に信託報酬が安いファンドを組み合わせるだけで、市場平均並みではあるが、平凡なバランス型を上回るリターンが期待できる。インデックス型の場合、投信選びの基準はほぼ信託報酬の高低だけなので、アクティブ型のようにどれがいいファンドかと迷う必要もない。

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