マネー研究所

Money&Investment

ポイント運用が多彩に 投信の積み立て購入や個別株も

2018/8/28

写真はイメージ=PIXTA

 現金がなくてもポイントを使って金融商品に投資できるサービスが増えていると聞きました。サービスの内容を教えてください。

◇  ◇  ◇

 買い物などでためたポイントで投資できるサービスが一段と広がっている。5月にはNTTドコモが参入。コンビニエンスストアや百貨店などで使える「dポイント」を、ロボアドを扱うお金のデザイン(東京・港)の投資信託で運用できるようにした。約3週間で利用者は10万人を超え、7月末に20万人を突破した。

 dポイントはドコモの回線を使っていない人でもためられる。会員数は約6650万人に達し、ポイント運用の裾野を広げる原動力になった。ポイント運用のサイトでは、実際に現金を投資するお金のデザインのロボアド運用への仲介もする。「ポイント運用を入り口に実際の投資に進む人は予想以上に多い」(FinTech推進室)という。

 2016年12月に国内初のポイント運用サービスを始めたクレディセゾンも利用者が急増している。7月の約1カ月で約5万人増え、全体で20万人を超えた。理由は3月以降に行ったサービス刷新だ。同社のカード保有者でなくても、会員登録をすればポイント運用を始められるようにした。

 また、2種類だけだった対象投信を4種類に拡大。スポット購入だけでなく、積み立て投資もできるようにした。積み立てるポイント数と投資対象を指定しておけば、毎月自動で投資が続けられる。近日中には個別株式も投資対象に加える予定で、個別株についても積み立て投資が可能になる見込みだ。

 ポイントをそのまま運用に回すドコモやセゾンに対し、ポイントを現金に換え、投信の購入原資にする仕組みを提供しているのが楽天証券だ。同社も9月、投信の積み立て購入にポイントを使えるようにする。

 従来は投信のスポット購入時のみ「楽天スーパーポイント」を利用できていたが、今後は簡単な設定をしておけば毎月、ポイントが自動的に現金へ交換され、積み立てに回る仕組みを予定している。

 楽天の積み立て投資はポイントと現金を併せて利用できるのも特徴だ。例えば、積立額を月1万円としている利用者なら「9700円分は現金、300円分がポイント」といった設定ができる予定。

 当初は今年から始まった「つみたてNISA」を対象とする方針だったが、昨年8月のポイント運用サービス開始後、投信を初めて購入する人が約3倍に膨らむなど、予想以上の反響があったため、NISAだけでなく課税口座での積み立てにもポイントを利用できるようにした。

 ポイント運用を提供する企業は今後さらに増えそうだ。同時に投資対象も投信から個別株式に広がるなど、多様化しつつある。自分に向く金融商品を備えたサービスをきちんと見極める姿勢も大切になっている。

[日本経済新聞朝刊2018年8月25日付]

マネー研究所新着記事

ALL CHANNEL