誰ひとり取り残さない 女性活躍へ「当たり前」打破を日本航空副会長 大川順子氏

大川順子・日本航空副会長
大川順子・日本航空副会長

管理職として活躍する女性が仕事やプライベート、働き方への思いを自らつづるコラム「女性管理職が語る」。様々な女性管理職が交代で執筆します。今回は、日本航空副会長の大川順子氏。初めての登場です。

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女性活躍推進が言われて久しくなりましたが、まだ日本におけるジェンダーギャップは諸外国と大きな差があると言わざるをえません。多様な働き方など環境整備は進んでも、その成果が明確に出ているとは言えません。時間を効率的で効果的に使って個性を発揮したり、新しい価値を創造したりして初めて、男女双方の意識改革が進むのかもしれません。

私は長年、フライトという決められた時間とチームの中で、自分の役割を果たすという仕事をしてきました。そこで培ったのは一人一人が大切なリソースだという意識です。

様々な経験や背景を持つ仲間の個性にふれることで気づかないところに気づくことができる。これは、安全はもちろんサービスの観点からも大切でした。

現在の日本の経営における意思決定場面は、まだまだ男性主体です。これまで、経営への参画を前提に女性を育ててこなかった結果と言えるのかもしれませんが、本当にそれだけでしょうか。

有能な女性がいても意思決定に入っていないということに問題意識を持たない。つまり、その存在や能力が認識されていないのかもしれません。男性主体を当たり前としてきたことへの慣れがあり、問題意識が生まれにくいのです。

女性側の意識も同様です。女性自身が男性主体を無意識のうちに大前提としているところがあり、管理職昇格などの機会があっても消極的な場合が少なくありません。

経営と現場も同じです。本社主導が当たり前という考え方では現場の声は生かされず、お客さまや社員にとっての幸福は生まれません。私は機内の座席配置などを決める機会にも携わりましたが、お客さまの意見や現場の意見、本社の考え方など全てが机上にあがったうえで議論してこそ、良いものができるということを実感しました。

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