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斎藤和紀氏は、経営者にとって大事なのは小手先のITスキルより、成長事業を思い描く構想力と強調する

斎藤和紀氏は、経営者にとって大事なのは小手先のITスキルより、成長事業を思い描く構想力と強調する

米グーグルや米フェイスブックなどでは、理系出身の経営者が急成長を引っ張ってきた。人工知能(AI)やロボットが経営の重要テーマになるなか、今後も「理系経営者」が脚光を浴びるのは確実だ。では、文系にはチャンスはないのか。テクノロジーと仕事の関係を解説した「エクスポネンシャル思考」(大和書房)の著者で、自らも経営者である斎藤和紀氏は「文系出身でもおじけづく必要はない。技術とビジネスを俯瞰(ふかん)する資質があれば、テクノロジーを仕事や経営に生かせる」と説く。

ベンチャーの志、米国で学ぶ

斎藤氏自身も理系出身ではない。早稲田大学人間科学部を卒業し、同大学院ファイナンス研究科を修了した。しかし、ここで新たな学びの場を米国に求めたのをきっかけにキャリアが飛躍する。選んだ先は米シリコンバレーにある「シンギュラリティ大学」だ。

「シンギュラリティー」とは、AIが人間の知性を上回る「技術的特異点」のことだ。グーグルに籍を置く発明家で未来学者のレイ・カーツワイル氏は、2045年にその時期が来ると予測した。そのカーツワイル氏らが創設した教育機関が「シンギュラリティ大学」だ。そこには日本の一般的な大学のような「教授の講義を拝聴する」といった受け身のカリキュラムはない。「行動しないことを許さない」といった、スタートアップ企業にも通じるプログラムに参加しながら資質を高めていくのが流儀だ。

ここでエグゼクティブプログラムを修了した斎藤氏は、ベンチャー企業的な思考法に刺激を受けたという。帰国して金融庁や石油化学メーカーなどで働いた後、ベンチャー支援に乗り出した。現在は複数の企業で最高財務責任者(CFO)を務めるほか、成長期にある企業の成長戦略を支えつつ、シリコンバレーの投資家や大企業からの資金調達もサポート。同大出身者らでつくる非営利組織「エクスポネンシャル・ジャパン」の共同代表として、イノベーションを起こす人材と企業を育てる活動に携わっている。

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