ランキング

何でもランキング

ビール好きチェコ人厳選 日本のクラフトビール10品

NIKKEIプラス1

2018/8/26

小さな醸造所で仕込む国産クラフトビールが人気を集めている。
飲み口スッキリの「ピルスナー」と、香り豊かな「エール」がその代表格だ。
世界一ビール好きのチェコ人に、日本のクラフトビールを試してもらった。

■ピルスナーは爽快 エールは芳醇

「ナズドラヴィー!」。チェコ共和国大使館(東京・渋谷)で開いた試飲会は、ボヘミアングラスを高く掲げた乾杯で始まった。チェコ人が1年間に平らげるビールは1人平均143リットル。実に日本人の約3.5倍に達する。消費量では世界一のビール大国だ。

世界のビールの主流を占める「ピルスナー」タイプのビールはチェコで誕生した。下面発酵の技法を使い、低温でじっくり発酵させるビールは透明感のある黄金色で、きりっとしたのどごしと爽快な飲み口が特徴。誕生した街の名前(プルゼニ)からピルスナーと呼ばれるようになった。日本のラガーもこのタイプに属する。

もう1つの「エール」タイプは常温で時間をかけずに仕込む上面発酵で製造する。ピルスナーに比べ芳醇(ほうじゅん)なビールが多い。原料の違いによって味や香りが多彩で、ペールエール、ヴァイツェン、IPA(インディア・ペールエール)などがエールに属する。

<ピルスナー部門>

1位 ハーヴェスト・ムーン ピルスナー 1180ポイント
香りと切れ味 バランス良し イクスピアリ

東京ディズニーリゾート(TDR)隣接の商業施設「イクスピアリ」が、開業年の2000年から醸造販売する。同社の社員が仕込みから瓶詰めまでを担当。定番5種類のうちピルスナーは醸造量が最も多い看板商品だ。ブルーマスターの園田智子さんは開業前、プラハのビアホールを訪ね、ビールのレベルの高さに感銘を受けたという。それをお手本に「初心者でも飲みやすく、飽きのこないビールを目指した」。

試飲会では香りと苦み、切れ味のバランスの良さを評価する声が目立った。在日13年のチェコ人醸造家のジリ・コティネックさんは「グラスに注ぐときれいな黄金色。最初は少し甘味を感じるが、その後で苦みが広がる」と評価。バーベキューなどの肉料理に合いそうという。

イクスピアリやリゾートのオフィシャルホテルで提供しているほか、ネット通販等での入手可能。

(1)イクスピアリ(千葉県浦安市)(2)047・305・2525(3)330ミリリットル432円。

2位 松江ビアへるん ピルスナー 1150ポイント
日本人の味覚にマッチ 島根ビール

松江を愛し、地元で「へるん先生」とよばれた小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)にちなんで名付けられた。ラベルに肖像が描かれている。醸造所は松江城に隣接し、試飲や食事が楽しめる併設のレストランは観光客に人気だ。1999年から醸造を始めたクラフトビールは、海外の物まねではなく、日本人の繊細な味覚に合わせた味わいを目指している。仕込みの水には地元のわき水を使い、ホップの苦みと切れ味が特徴。試飲会では1位に30ポイント差まで迫った。

「フルボディーのどっしりとしたビール。上品な苦みが口の中に残る」(コティネックさん)。ローストポークなどとの相性が良さそうだという。

(1)島根ビール(松江市)(2)0852・55・8355(3)300ミリリットル486円。

3位 箕面(みのお)ビール ピルスナー 900ポイント
繊細な料理を邪魔しない 箕面ビール

1996年に大阪府北部で創業。「大阪の人から地元のビールと呼ばれたい」と、ホップやモルトを強調し過ぎない味に仕上げた。繊細な関西の料理を邪魔しないようにとの狙いだ。ピルスナーは低温で長期間熟成したすっきりとした爽快感と、厳選したホップをぜいたくに使用した爽やかな苦みが特徴という。「ライトな味わい。暑い夏に手軽に飲むのに向いている」(コティネックさん)、「すしやピクルスなど、軽い食事との相性が良さそう」(レハクさん)。飲みやすさを評価する声が目立った。

(1)箕面ビール(大阪府箕面市)(2)072・725・7234(3)330ミリリットル410円。


4位 太陽のラガー 800ポイント
風味 爽やかキリリ 宮崎ひでじビール

1996年に宮崎県延岡市の国定公園内でスタートした醸造所は、地元産の素材にこだわったビール造りが特徴。水は湧水を使い、酵母は鮮度を保つため自家培養。麦芽は県産大麦を中心に醸造し、ろ過装置には火山灰シラスを原料にしたガラス膜を使う。太陽のラガーは定番中最も人気のある商品。ドイツ風のピルスナーで、ホップ3種類を組み合わせた華やかな香りと、爽やかでキリリとした風味やフルーティーな味わいがある。「苦みがほどよく、ステーキなどに合いそう」(チェコ人醸造家のトーマス・レハクさん)。

(1)宮崎ひでじビール(宮崎県延岡市)(2)0982・39・0090(3)330ミリリットル514円。


5位 多摩の恵 ピルスナー 780ポイント
清酒に使う天然水で 石川酒造

江戸時代末からの歴史を持つ東京・武蔵野の老舗酒蔵には明治時代にビールを造っていた記録があり、地ビール解禁を受け1998年に醸造を再開した。「多摩の恵」と名付けたビールの仕込みには、清酒にも使う地下150メートルからくみ上げた天然水を活用する。シリーズのうち、ピルスナーはすっきりとした口当たりと爽快な喉ごしが特徴。「飲む前に鼻で感じる香りがすばらしい」(コティネックさん)。酒造の敷地内には、出来たてのビールと日本酒が楽しめる「福生のビール小屋」がある。

(1)石川酒造(東京都福生市)(2)042・553・0100(3)500ミリリットル626円。

ランキング 新着記事

ALL CHANNEL