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自分の「燃焼度」が分かるチェックリストも載っている

自分の「燃焼度」が分かるチェックリストも載っている

疲れやすい。会社も家族も友人関係も面倒。イライラがひどくなる一方だ。懸命に働いているのに成果が出なくなってきた――。思い当たることが多いようなら、ある「病気」を疑った方がいいかもしれない。今回の書籍「会社と上司のせいで燃え尽きない10の方法」を書いたのは「燃え尽き症候群(バーンアウト)」という概念を初めて提唱した米国の心理学者だ。会社や家庭で病的な燃え尽き症状に陥る原因とメカニズム、対処法や予防法を解説する。

◇  ◇  ◇

著者のハーバート・フロイデンバーガー氏は1926年にドイツで生まれ、ナチスの迫害を逃れるため渡米。工場で働きながら通った大学の夜間講座で著名な心理学者のアブラハム・マズロー博士に出会い、心理学の道に進みました。ニューヨーク大学で博士号を取得した後、臨床現場で活躍しニューヨーク臨床心理学会会長などを歴任。99年に死去するまで心理学の分野で数々の賞を獲得し、高い評価を受けました。本書は、その著書で1981年に三笠書房から刊行された『スランプをつくらない生きかた』を改題、修正したものです。

エネルギーが空っぽに 心身の不調も

オリンピックで金メダルをとった後、目標を見失って競技に身が入らなくなる。難しい入試を見事突破して希望の大学に入ったものの、勉強する気が起きない――。「燃え尽き症候群」と聞いて、一般的に思い浮かぶのはこんな状況でしょう。新しい目標を見つけて回復していくようなイメージです。ただ、本書でいう燃え尽き症候群は、より複雑で深刻な状況をもたらす「病気」です。著者は次のように定義します。

 燃え尽き症候群とは自らを枯渇させること、体力、精神力の源泉を消耗することである。自分自身、または社会的な尺度から、実現不可能な期待を自分に課し、それを達成するためにがんばりすぎて疲れ果てることである。
(第1章 なぜあなたは燃え尽きてしまうのか 38ページ)

自分が立てた目標、あるいは会社や社会から与えられた目標を達成するため、そして「理想の自分」に近づくために、過酷なスケジュールをこなし、長い時間、猛烈に働き続けた。ところが、期待した成果は得られず、疲労と失意に襲われる――。こんなとき、人は燃え尽きてしまうことがあるといいます。

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