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話題の小説と働き方論とともに入り口近くの特設ワゴンに陳列する(リブロ汐留シオサイト店)

話題の小説と働き方論とともに入り口近くの特設ワゴンに陳列する(リブロ汐留シオサイト店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測しているリブロ汐留シオサイト店だ。先週は盆休みと重なったため、店は開けていてもいつもより来店客は少なかった。客足の少ないときはロングセラーの売れ筋が浮上し、ランキング上位に並んでくる。そんな中、新刊で気をはいていたのは、テレビ局出身のヒットコンテンツ企画者がコンテンツづくりのイロハを明かした一冊だった。

著者は人気番組「逃走中」を企画

その本は高瀬敦也『コンテンツのつくり方』(クロスメディア・パブリッシング)。著者の高瀬氏はフジテレビ出身のコンテンツ・プロデューサー。フジテレビ時代は、限られたエリアで芸能人らがハンターから逃げるゲームバラエティー「逃走中」や、相手が選んだ数字を当てる推理ゲーム番組「Numer0n(ヌメロン)」、深夜アニメ枠「ノイタミナ」など、企画性の高いヒット番組を連発し、今は独立して様々なコンテンツのプロデュースやコンサルタントを手がけている。自身の体験を核にコンテンツとは何か、そのつくり方や広げ方について考えを言語化し、整理したのがこの本だ。

著者によれば、「この世にあるものすべてがコンテンツ」なのだという。どこから見るか、誰から見るか次第であらゆるものはコンテンツ化することが可能で、「価値を感じたい人」に「価値を感じてもらえるように仕立てる」ことで商品となり、マネタイズにもつながっていくと語る。そうしてでき上がったコンテンツには「想い」が付加され、「熱狂」が生まれ、広がっていく。では、どうやってつくればいいのか。そして広げるには……。

ビジネス全般も視野に

そこを言語化するのに、著者は動詞を多用する。表紙や背表紙にはタイトルに「人がうごく」と添えられているのもその一つ。小見出しも「すべては『目的』が決める」「生活者の気分を考える」「ターゲットに媚びない」「とりあえずデカくする」という具合だ。こうした動詞が方法論のキーワードになり、コンテンツの作り手、受け手いずれにも大切なのは「人の気持ち」だというコンテンツ論が展開される。

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