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不動産登記の効力は? 所有権などを第三者に主張 怠るとデメリットも

2018/8/25

登記簿は所定の手数料を支払えば法務局で謄本を入手できる=PIXTA

平日の夜。筧家のダイニングテーブルでは、良男が金庫から出してきた書類を眺めています。不動産関係の書類のようです。難しい顔で時折、傍らの参考書と照らし合わせ、うなずいたり、考えたりしています。そこへ妻の幸子と長女の恵がやってきました。

筧幸子(かけい・さちこ、48=上) 筧良男(かけい・よしお、52=中)  筧恵(かけい・めぐみ、25) 

筧幸子 あら、我が家の権利書なんか出してきて、どうしたの? この家を売るつもり?

筧良男 まさか。不動産登記を勉強し直しているんだ。昨年あたりから新聞に「政府が相続登記を義務化する方針」といった記事が載るようになっただろ? 不動産登記は専門的な話かと思っていたが、そうではなくなってきたようだしね。

筧恵 不動産登記って何?

幸子 人々が不動産に対して持ついろいろな権利を不動産登記簿という国の記録簿に載せて公示することよ。それによって人々は不動産についての権利を世の中に主張できるようになるの。不動産をめぐるさまざまな権利を社会全体で保障する制度ともいえるわ。我が家でいうと、この家の所有権はパパにあるけど、それは登記してはじめて世の中に認められるのよ。

良男 不動産の購入では登記をしなくても買い手と売り手が売買契約をした段階で所有権は移るんじゃなかったっけ?

幸子 その点については司法書士の山北英仁さんが「売買当事者の間では所有権が移ったとしても、登記をしないと当事者以外には所有権は売り手に残ったままとされ、その結果、不都合なことが起こる可能性がある」と指摘しているわ。

 どういうこと?

幸子 法律は契約の順番ではなく、登記を先にした人の所有権を認めるからよ。例えば売り主Aが、登記上は自分がまだ所有者なのをいいことに、最初の買い主B以外のCに再度その不動産を売り、Cが所有権の登記をしたとするわね。この場合、Bは先に登記をしたCばかりか、それ以外の第三者にも所有権を主張できないの。

 早い者勝ちが法律の考え方というわけね。一般の個人にも縁のある不動産の権利にはどんなものがあるの?

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