子育てがつらいのはどんな時? 働くママたちの本音なぜ息苦しい?日本の「仕事と子育て」両立(1)

2018/8/24
写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

妊娠・出産期における女性の労働力率の落ち込みはM字カーブと呼ばれているが、2017年にはほぼ解消されている(総務省「労働力調査」2017年)。今や、妊娠・出産期の女性も働くことが当たり前に近い(もちろん働かない選択もある)時代になった。

しかし一方で、出産・子育てに特有の「息苦しさ」を感じるという女性が多い。子育てアドバイザーの高祖常子さんが、海外の子育て事情も踏まえながら、日本の「仕事と子育て」を取り巻く問題を考えていく。

◇  ◇  ◇

先日、交流サイト(SNS)に友人がこんな書き込みをしていた。友人の妹さんは、小さく生まれた赤ちゃんを育てている。保健所の4カ月健診に行ったときのこと、集団で話を聞いていた際に「寝返りできない子はいますか?」と聞かれた。正直な妹さんは手を挙げたが、何と、手を挙げたのはその妹さん、たった一人。保健師から「寝返りの練習、させていないんですか?」などと言われ、妹さんは、自分はダメな母親だととてもショックを受けて帰ってきたという。

筆者も20年以上前、長男を初めての定期健診に連れて行った際に、ちょっとしたことを保健師にとがめられ、とても落ち込んで帰ってきたことを思い出した。今は日本版ネウボラ(妊娠期からの切れ目ない支援や相談機関の充実を図る仕組み)を行政が進めているにもかかわらず、相変わらずの対応に驚くが、まだまだこのようなエピソードは珍しくないらしい。

子育てが息苦しいと感じるときは?

筆者が理事を務めるNPO法人ファザーリング・ジャパンが企画運営するマザーリングカレッジの受講者に「子育てに感じる息苦しさ」についてヒアリングをしてみた。受講者は子育てしながら働く女性たち。短期間にたくさんのコメントが返ってきた。以下、一部紹介する。

<妊娠中や子連れの車内>

・妊娠中、香港や他のアジアの国々で電車に乗ると、優先席でなくともすぐに席を譲っていただけたが、日本は妊婦用キーホルダーを付けていても、優先席でもなかなか譲ってもらえないように感じた。特にサラリーマンの男性方。疲れているのは分かるが。そもそも妊婦用キーホルダーも、アピールしているみたいで付けにくい感じもする。

・電車やバスを子連れで利用する難しさを感じる。自分は迷惑をかけないようにと、子連れでの電車・バスの利用は避け、すべて自家用車で移動している。ただ、勤務先は事業所内に保育園があるため、満員電車で子連れ出勤する人も多く、いろいろ体験談は聞く。グリーン車を子連れで利用するといやな顔をされる、エレベーターが数台しかなく移動だけで疲れる。ベビーカーで満員電車に乗ると嫌がられ、席も譲ってもらえない。改札口が狭くベビーカーが通れない、など。

次のページ
子育て時間が圧倒的に少ない男性