検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

子育てがつらいのはどんな時? 働くママたちの本音

なぜ息苦しい?日本の「仕事と子育て」両立(1)

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

妊娠・出産期における女性の労働力率の落ち込みはM字カーブと呼ばれているが、2017年にはほぼ解消されている(総務省「労働力調査」2017年)。今や、妊娠・出産期の女性も働くことが当たり前に近い(もちろん働かない選択もある)時代になった。

しかし一方で、出産・子育てに特有の「息苦しさ」を感じるという女性が多い。子育てアドバイザーの高祖常子さんが、海外の子育て事情も踏まえながら、日本の「仕事と子育て」を取り巻く問題を考えていく。

◇  ◇  ◇

先日、交流サイト(SNS)に友人がこんな書き込みをしていた。友人の妹さんは、小さく生まれた赤ちゃんを育てている。保健所の4カ月健診に行ったときのこと、集団で話を聞いていた際に「寝返りできない子はいますか?」と聞かれた。正直な妹さんは手を挙げたが、何と、手を挙げたのはその妹さん、たった一人。保健師から「寝返りの練習、させていないんですか?」などと言われ、妹さんは、自分はダメな母親だととてもショックを受けて帰ってきたという。

筆者も20年以上前、長男を初めての定期健診に連れて行った際に、ちょっとしたことを保健師にとがめられ、とても落ち込んで帰ってきたことを思い出した。今は日本版ネウボラ(妊娠期からの切れ目ない支援や相談機関の充実を図る仕組み)を行政が進めているにもかかわらず、相変わらずの対応に驚くが、まだまだこのようなエピソードは珍しくないらしい。

子育てが息苦しいと感じるときは?

筆者が理事を務めるNPO法人ファザーリング・ジャパンが企画運営するマザーリングカレッジの受講者に「子育てに感じる息苦しさ」についてヒアリングをしてみた。受講者は子育てしながら働く女性たち。短期間にたくさんのコメントが返ってきた。以下、一部紹介する。

<妊娠中や子連れの車内>

・妊娠中、香港や他のアジアの国々で電車に乗ると、優先席でなくともすぐに席を譲っていただけたが、日本は妊婦用キーホルダーを付けていても、優先席でもなかなか譲ってもらえないように感じた。特にサラリーマンの男性方。疲れているのは分かるが。そもそも妊婦用キーホルダーも、アピールしているみたいで付けにくい感じもする。

・電車やバスを子連れで利用する難しさを感じる。自分は迷惑をかけないようにと、子連れでの電車・バスの利用は避け、すべて自家用車で移動している。ただ、勤務先は事業所内に保育園があるため、満員電車で子連れ出勤する人も多く、いろいろ体験談は聞く。グリーン車を子連れで利用するといやな顔をされる、エレベーターが数台しかなく移動だけで疲れる。ベビーカーで満員電車に乗ると嫌がられ、席も譲ってもらえない。改札口が狭くベビーカーが通れない、など。

<子どもと二人きりのとき>

・初めての育児では、赤ちゃんが日々成長していき、対処法を変えなければならなかったり(昨日は泣き止んでくれたやり方が急に効かなくなるなど)想定外のことに対してうまく対応できるかという不安が常につきまとっていて、赤ちゃんと二人きりで家にいるのが不安だった。

<世間の目>

・スーパーのレジに並んでいたり道を歩いていたりするときに子どもが暴走してぶつかったときに「ちゃんと手をつないでおけよ」という目で見られることはたまにある。手をつないでおとなしくしている2歳男児だったら苦労はしない。一般的に子育て経験のある(いろいろな年代の)女性はやさしく接してくれるが、(自分の)親世代の男性は厳しいように思う。バブル期の企業戦士で子育てに関わらなかったのだな、と勝手に想像して怒りを収めている。

<パートナーとの子育て>

・同じフルタイム、正社員で働いているのに、主人は会社中心にスケジューリングする一方、残業や出張の調整をするのはいつも母親の私。同じ立場で子育てをするレベルに到達するまでに時間を要した。本人に悪気はないが、男性の意識改革が必要だと思う。

<子どものケアやイベント対応>

・子どもが小学生と保育園。親参加型のイベントが同じ週の別の日に設定されることがよくあり、週に何度も仕事を休むか在宅勤務の申請をするなど、スケジュール調整が必要になってしまう。

<職場>

・管理職を目指したいと考えているが、選抜されて取締役と面談をした際に「子どもも小さいのだから無理をし過ぎないように」と優しさなのか、やんわり戦力外通告かと思われるような発言をされたこと。

<男性も息苦しい?>

・職場には、高度成長期の家族の在り方や働き方を理想と考える人もいるが、その理想を女性に対して押し付けることはいけないという雰囲気があり、女性に対しての言動には気を付けているのを感じる。その一方で、男性に対してはいまだに昔の意識で接している人も多いようだ。妻と子を養って一人前、「〇〇君は奥さんが働いてないし子どもも生まれるから昇給させてあげないと」といった会話を聞くと、家事や育児に積極的な男性ほど息苦しさを感じているのではないかと思う。

子育て時間が圧倒的に少ない男性

これらのコメントから感じる息苦しさの背景には、子育てを支える公的サービスの在り方、パートナーとの関係性、働く女性に向けた企業側の考え方などさまざまな要因があるだろう。依然として家事・育児の負担が女性に偏っている上、仕事もプラスしてこなさなければならないといった現状も大きいだろう(最近は出産年齢が上がっていることもあり、家事・育児・仕事に加えて高齢の親・義理の親の介護が加わるケースも少なくない)。

「乳幼児の生活と育ちに関する調査2017」(ベネッセ教育総合研究所・調査は6カ月~1歳5カ月児の子育て中の親が対象)によると、平日の子育て時間は、父親の43.6%が「1時間未満」、30.8%が「1~2時間未満」であり、「2時間未満」が約7割を占めている。ちなみに平日の子育て時間が「0分」の父親は6.3%いる。母親は71.6%が「10時間以上」だ。

一方、「平日の自由な時間」を見ると、母親・父親ともに半数以上が「1時間未満」となっている。母親だけが頑張って、父親は自由時間をたっぷり謳歌しているわけではないようだ。そう考えると、男性側の意識改革とともに、そもそも長時間労働をやめる働き方改革が大前提として重要になる。

高祖常子
 子育てアドバイザー、育児情報誌miku編集長。資格は保育士、幼稚園教諭2種ほか。リクルートで学校・企業情報誌の編集に携わり、妊娠・出産を機にフリーに。NPO法人ファザーリング・ジャパン理事ほか。著書は「感情的にならない子育て」(かんき出版)ほか。3児の母。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_