塩と卵でおいしいカルボナーラ風

次は、私の住む沖縄県のご当地定番メニュー、「そうめんチャンプルー」です。ゆでたそうめんを、塩とツナ缶と野菜といためるというシンプルな料理です。フライパンにツナ缶を油ごと入れて、その油を活用してニラやニンジンなどの野菜をいためて塩で味付け。そこに、そうめんを入れて混ぜ合わせたらできあがりです。うま味を強くしたい場合は、カツオ節を入れるのもお薦め。上手に作るポイントはゆでたてのそうめんを使わないこと。前日の残りもののそうめんを使うくらいが、麺がダシをしっかり吸ってくれて、うま味たっぷりなそうめんチャンプルーに仕上がります。

マグロやカツオを使ったツナ缶のうま味を最大限に引き立てることが、そうめんチャンプルーをおいしく仕上げるコツで、塩もそれにあったものを選びます。マグロもカツオも海の魚なので塩も海のものがお薦め。特に、海藻のエキスが入った藻塩は魚介類との相性が良いうえ、塩そのものにうま味もたっぷりなので、そうめんチャンプルーのおいしさが一段ランクアップします。最近は全国各地でご当地の海藻を使った藻塩が生産されているので、ぜひ地元の藻塩を探してみてください。量販店などで手に入りやすいものでは、広島県の「海人の藻塩」や、兵庫県淡路島の「淡路島の藻塩」などがあります。

最後に、ちょっと変わり種を。気温が下がってくると、ちょっとこってりとしたものが食べたくなってきます。残暑の中でも時々ある涼しい日にふさわしいのがカルボナーラ風そうめんです。

フライパンにオリーブオイルを少量いれてベーコンをいため、そこに牛乳と卵の黄身、パルメザンチーズ(または細かくしたとろけるチーズでもOK)を混ぜ合わせたものを入れたらさっとかき混ぜ、ゆでて水気をきったそうめんを入れて全体を混ぜ合わせます。皿に盛ったらブラックペッパーを散らしてできあがり。そうめんはパスタに比べてゆでる時間が非常に短くてすみ、手早くパパッと作れますし、卵とからんだそうめんのむちっとした食感がちょっと手打ちパスタのようです。この時の塩は、卵と相性のよいカルシウムの多い塩がおすすめです。

日本で「そうめん」が生産されるようになって1200年以上がたち、すでに日本の伝統食と呼んでも過言ではありません。おいしいだけでなく、ゆで時間が短く手軽に料理ができるのも魅力のひとつ。塩味のアレンジレシピを活用して、夏場だけではなく、通年楽しんでみてくださいね。

(一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂)

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