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実は見られている名刺入れ 機能や外観で選ぶ6モデル

納富廉邦のステーショナリー進化形

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NIKKEI STYLE

ビジネスパースンなら誰でも持っている名刺入れ。だが、それはどうやって選んだのか。「昔、買ったものをなんとなく使い続けている」という人も多いのでは? 文具ライターの納富廉邦氏は「名刺入れは重要なビジネスツール」と力説する。初対面の相手の前で使う機会が多く、相手から意外に見られているからだ。実用性に優れ、会話の糸口にもなる個性派名刺入れを紹介する。

初対面の人の前で使うビジネスギア

「単に名刺を入れるだけで、使い勝手自体は大きく変わらない」という認識があるのか、どんな名刺入れを使うか、どんな構造になっているのかが問われる機会はあまりない。財布、キーケース、名刺入れという紳士装身具3点セットでデザインをそろえて、良い革を使っていればそれで良し。今も名刺入れに対する大方の認識はそんなところだろう。

しかし、財布、キーケース、名刺入れのうち、名刺入れは人前で使うケースが圧倒的に多い。しかも使う場面はほとんどが初対面の相手の前だ。そんなツールは他にはほとんどない。

実際、名刺入れは意外なくらい注目されている。

筆者が、ある展示会で名刺を出したとき、受付の女性に「その名刺入れ、水木しげるさんの全集特典ですよね、」と声を掛けられたことがある。講談社が発行した「水木しげる漫画大全集」購入者特典として作られた名刺入れを使っていたのだ。そのマニアックな視点に驚いていたら、「去年、お見掛けして『あれは……』って思っていたんです」。初対面の人間が何十人も来るプレスの受付で見かけた名刺入れを、1年たっても覚えている人がいるのだ。

最近使っている木製の名刺入れに対しても、「その名刺入れ、いいですね」と言われる頻度がとても高い。仕事柄、同じくらい変わった財布を使っていることも多いのだが、「その財布、いいですね」と言われたことはほとんどない。財布はあまり人前で取り出す機会がないからだろう。また普通の名刺入れがどれも似たようなデザインばかりなので、個性的な名刺入れを持っていると目を引くという効果もあるに違いない。

しかし、誰もが持っていて、数多く使うツールにもかかわらず、そこにデザインや機能に特徴がある製品を使うべきだという指摘は意外なほど少ない。機能として突出したアイデアが必要なく、外見上の魅力として「良い革を使ってさえいれば問題ない」と考える人が多いからだろう。だが、革の名刺入れの場合、使い込んだエルメスの名刺入れのような、一目で革の良さが分かるような場合でもなければ、それがグッチであれヴィトンであれ、型押しの革のブランド品に対して、わざわざ目を留める相手はいない。

ビジネスパースンはもっと時間をかけて、きちんと名刺入れを選ぶ意味があるのではないか。変わった外見をしていなくても、優れた機能があれば、それが会話を弾ませるきっかけになるかもしれない。名刺入れはそれほど重要なビジネスツールなのだ。

補充の手間が省ける大容量

名刺入れに求められる機能は、大きく分けて2つに分けられる。一つは「大容量」であり、もう一つは「出し入れのしやすさ」である。

大容量に対する解決策の一つとして、洋封筒型の名刺入れがある。横長の洋封筒のような形をした名刺入れで、大量の名刺を包み込むような形で収納するタイプ。その機能と品質の高さで早い段階から注目されていたのは、100枚入るという土屋鞄製造所のエンベロープ(封筒)型の名刺入れだったが、現在は作られていない。70枚収納の「ウルバーノ ベルトカードケース」が、その方向性を継承している。シンプルなワンボックス型の大容量名刺入れで、なおかつデザインもいい。TPO問わずに使えて、名刺の補充も頻繁に行う必要がない。とても使いやすい名刺入れだ。

大容量の名刺入れでは、エムピウの「cento II」が現状では最も理想的な名刺入れかもしれない。100枚収納の大容量ながら、蓋と底部を同じ構造にすることで中に入れる名刺の枚数に応じてマチが自動的に広がるのだ。20枚入れていれば厚み20mm程度だが、100枚入れれば40mmまで広がる。中は二層になっていて自分の名刺と、受け取った名刺を分けて収納することも可能。ミネルバリスシオというイタリア製のタンニンなめしの革も見栄えが良く、手触りも良く、経年変化も楽しめる。

「名刺交換でもたもたしたくない」

出し入れのしやすさで考えると、二宮五郎商店が40年作り続けている、風琴マチシリーズの名刺入れが使いやすい。マチが内側ではなく外側に向けて折り込まれているので、名刺収納部分の幅に余裕があり、とても出し入れしやすいのだ。上質な革と、サイズ的な無駄を極力省く高い縫製や折り返しの技術によって作られる、バリエーションも豊富だが、コンパクトで柔らかな風合いの「オットチェント風琴マチ名刺入れ」がオススメ。縫い目や素材、製法のほんの少しの違いで、使い勝手が大きく変わるという事実を体験してほしい。

ベアハウスの「ThinkAism 自由メイシイレ」も、出し入れのしやすさを考えた名刺入れだ。

「もう名刺交換で、もたもたしたくない」をコンセプトに、とにかく取り出しやすさを追求したもの。「取り出しやすくするためには、名刺を覆う部分を少なくすればよい」というアイデアを元に、名刺の一つの角だけをホールドする仕掛けを開発、製品化したものなのだ。ケースを開くとほぼ全体が露出した名刺が現れるから、人の名刺と間違える事なく、簡単にスムーズに名刺を取り出せる。収納枚数は少ないが、これも、この仕組みだとたくさんの枚数は収納できないことと、収納枚数が多いと1枚だけをスッと取り出すことが難しくなるからという理由から。それも潔い。

革製ではないが、吉田テクノワークスの「オーナメント カードケース」も、名刺が取り出しやすい機巧を搭載している。左右を指で押すと、自動的に蓋が開いて、名刺がダンパーで押し上げられるという仕組みが面白く、しかも確かに名刺が取り出しやすいのだ。樹脂製なので、カラーバリエーションが豊富で、ビビッドな発色なのも、手元でとても目立つ上に、名刺が持ち上がってくるギミックがあるのだから、注目度は抜群。バタバタした現場には向かないが、この優雅なムードは従来の名刺入れになかったものだろう。

開く閉じるという動作がほとんど不要

取り出しやすさと、それなりの収納力を両立しており、このところ筆者が愛用しているのが、ストーリオの「名刺入れ タテ型コンパクト」だ。新潟県産のカエデを曲げ木の技術で名刺入れに仕立てたもの。冒頭に書いた「いいですね」と言われる頻度が高いというのが、この名刺入れだ。バーミリオン(朱染め)のタイプを使っているせいか、女性の受けがとても良い。

曲げ木で作られているので、上部のマグネットホックを外すだけで自動的に開き、開くと中の名刺はほとんど露出した状態になっているので指を差し込めばスムーズに取り出せる。名刺は30枚以上入るし、木製だから名刺の角が曲がったりすることもない。個人的には、「蓋を開く/閉じる」という動作がほとんどいらないことも気に入っている。

世の中には様々な名刺入れがあり、今回紹介したのはそのごく一部だが、バリエーションの広がりは伝えられたのではないか。名刺入れも、そろそろ機能を吟味して選んで使う時代になっているのだ。

納富廉邦
 佐賀県出身、フリーライター。IT、伝統芸能、文房具、筆記具、革小物などの装身具、かばんや家電、飲食など、娯楽とモノを中心に執筆。「大人カバンの中身講座」「やかんの本」など著書多数。

納富廉邦のステーショナリー進化形
 見たら必ず欲しくなる 革財布のすごいイノベーション
 消耗品から「高級実用品」へ ボールペン、進化の秘密
 ゼロハリからトートに急速進化 ビジネスバッグ30年

(写真 ヒロタコウキ=スタジオキャスパー)

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