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東レマーケティング企画室長の島地啓氏

東レマーケティング企画室長の島地啓氏

東レは日本の合繊最大手で、電子材料や炭素繊維などへと手を広げてきた素材メーカーだ。ユニクロを運営するファーストリテイリングと機能性肌着「ヒートテック」を共同開発するなど、消費者への一段の浸透を図ってきた。ただ、売り上げの中心はBtoB(企業向け)取引で、マーケティングの照準も実はそこに合わせている。マーケティング企画室長の島地啓氏に、素材メーカーならではのマーケティング活動やブランド戦略を聞いた。

消費者へのアピール=顧客企業への強みに

――ブランド戦略をどう進めますか。

「パソコンには、米半導体大手インテルの『インテル・インサイド(インテル入ってる)』というシールが付いています。同じように『東レ入ってる』をやりたいです。顧客の作る消費者向けの製品に東レの下げ札をつけてもらう戦略です。ユニクロや(中型旅客機「787」の機体向けに炭素繊維を供給している)ボーイングとは、まあうまくいっているといえます。でも東レ全体では、うまくいっているとは全く言えないレベルだと反省しています」

「うまくいっている顧客とは、トップを含め、延べ1千人近い規模でがっつり向き合うような関係を築いています。目先の『取引』ではなく、長いスパンで付き合う『取り組み』なのです。特に繊維分野では、勝ち組企業と協力してテーマを設定し、先を切りひらいていくことが重要だと考えています。また、繊維業界では一定のプレゼンスがありますが、他の分野ではまだまだなので、それも課題です」

――消費者に名前を知ってもらうことが、BtoBのマーケティングにもなると。

「東レは、日本ではそこそこ知名度があっても、海外ではあまり知られていません。消費者だけでなく、顧客となるべき企業でも同じ状況です。今後は海外事業をさらに広げる必要があり、どちらも重視しています」

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