「ポジションをとれ」 お笑いもコンサルも要は心意気東大卒お笑いタレント 石井てる美氏

得意のヒラリー・クリントンさんのものまねを披露する石井てる美さん

マッキンゼー・アンド・カンパニーで働いた経験を持つお笑いタレントの石井てる美さんが、コンサルティングとお笑いに共通するスキルなどを紹介する連載。今回のテーマは「立場を明確にする」。コンサルもお笑いも「これが言いたい」という心意気がなければ、お客さんを満足させることはできません。

「これで笑わせるんや!」という心意気

1年間のお笑い養成所ワタナベコメディスクール通いも後半に差し掛かった頃、ネタが舞台の上で全く通用しないと分かったり、いろいろダメ出しをもらったりするうちに、自分のやりたいことが分からなくなって自分を見失う「お笑い迷子」に陥る人が私も含めて大量にクラスに発生しました。入学したての頃はまだフレッシュな気持ちで自分のやりたいことをそのままにぶつけられていたのが、徐々に現実を突きつけられて、何が正解なのか、自分が何をしたかったのか、分からなくなってしまったのです。

そのときの先生のクラス全体へのコメントでとても印象に残ったのが、「こういうことがやりたいんや! これで笑わせたいんや! という心意気が伝わってこない」というものでした。実際に私も自分が何をしたいのか分からない、当然笑えるはずもないぐだぐだなネタをやってしまっていました。結果的にそれが面白いかどうか、笑えるかどうか以前の問題として、まずは「何がしたいのか」をはっきりさせなければ、見ている人の頭に「?」が浮かんだまま終わってしまうのです。

養成所のネタ見せの授業では「キャラを立たせること」「こんな格好をしている人」「こういう言葉遣いをする人」といった「特徴を際立たせること」を徹底させるようにと教わりました。「こういうネタをする人」「こういうことで笑いを取りたい人」「ここ笑うところですよ」という主張がはっきりしていればいるほど、お客さんからもわかりやすくて笑いやすいものになります。

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