「在学中に全員起業」 i専門職大学は超実践主義学校法人電子学園 i専門職大学設立準備室 宮島徹雄室長

i専門職大学はすべて自己資金による私立大学となる。立地にあたっては、様々な要素を勘案した結果、東京都墨田区を選んだ。東京23区の中で唯一、大学がなく、「大学の杜(もり)構想」を掲げ、誘致活動を展開していた。小中学校跡地1万平方メートルを50年の定期借地として墨田区から借り受けられるほか、落ち着いた環境が決め手となった。

大学のなかった墨田区と全面協力

それ以外にも墨田区は中小企業が集積するものづくりの街で、専門職大学との相性がよかった。また、日本電子専門学校は都区部でも西の新宿区にあり、東にある墨田区とは地域的なバランスがよかったこと、最寄りの押上駅が成田空港にも羽田空港にも電車一本で行けるアクセスの良さも、今後のグローバル展開をにらむと魅力だったという。

「世界に通用する人材を育てたい」と語る宮島氏

ICTを中心とした専門職大学なので、2020年に小学校の必須科目になるプログラミング教育では、地元校のサポートも検討する。高齢者にICTの学びの場を提供するといった協力も考えられる。また、深海探査機「江戸っ子1号」をはじめ墨田区内の企業への支援に熱心な東京東信用金庫(東京・墨田)との連携も図る。

学生用には起業を準備するインキュベーションのためのシェアスペースを設ける。教授用の個室は設けず、400平方メートル強のワンフロアを26人の教授がシェアするという設計で、学生と教授がオープンな環境で研究を進められるようにする。プレゼンテーション専用のスペースも設ける予定だ。

宮島氏は「将来は大学の周りの土地を借り上げて、寮をつくり、学校で食事もし、生活のすべてがここで完結できるようにしたい」と構想を語る。そうした学生の生活費に関しては、「学生による起業の初期費用や人事、法務などのプラットフォームは学校がサポートし、新規株式公開(IPO)などによる収益でまかなえるようにするのが理想」という。そのための会社の設立も計画している。将来性に期待してベンチャー企業が集まり、「シリコンバレ―ならぬ墨田バレ―ができるといいですね」と期待を込める。

年齢も国籍も様々な学生が集うことになるi専門職大学。「大学の中で多様性を実現し、日本の企業が必要としている世界で通用する人材を育てたい。そして、世界30カ国ぐらいから集まった学生が、共に学んだ同窓生のネットワークを持てるような仕組みもつくりたいと思っています」

(小野アムスデン道子)

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