今なら来春に間に合う 花粉症「根治療法」の費用は?ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

 夫は市販薬で対応していて、1カ月あたり4000円程度ですが、1年のうち飲んでいるのは3カ月くらいであることが多いため、年間1万2000円程度の出費です。市販薬で対応している人と比較すると、費用は似ているのではないでしょうか。

エキスの濃度を徐々に上げていく

 アレルギーの検査を終えると、治療が始まります。舌の下に垂らすスギのエキスの濃度を徐々に上げながら治療を進めていきます。

液状の薬「シダトレン」

 初回は病院で服用し、強度のアレルギー反応である「アナフィラキシーショック」や、口の中がかゆくなるといった軽度の副作用が起こらないかどうかを観察します。

 今年6月に発売された錠剤の「シダキュア」の場合、当初1年間は2週間に1度通院し処方を受ける必要があります。

 私は以前から販売されている液剤の「シダトレン」を使っていて、こちらは1カ月に1度通院し、診察と処方を受けます。薬の費用は診察代含めて2000円程度です。

5年間の総額を比較

 舌下免疫療法は毎日、薬を服用することと、最低でも2年、できれば3年以上治療を続けることで根治を目指します。治療後の効果は2~5年程度続くとされています。例えば、3年間治療し、効果が2年続いたと仮定し、5年間のコストを考えてみます。

 舌下免疫療法でトータルでかかる治療費は約8万円(アレルギー検査5000円+月2000円×36カ月)。対症療法を5年間続けた費用は私のように都度病院に通うことが必要なパターンで約3万円(6000円×5年)、夫のように市販薬で対応するパターンで約6万円(1万2000円×5年)。

 舌下免疫療法で医療費が抑えられるとは限らない可能性もあります。一方、普段は市販薬で対応していた人が舌下免疫療法の効果が例えば5年間といったように長続きした場合には、コスト面でも優位性が出てくるでしょう。

医療費削減の観点ではなく

 舌下免疫療法に取り組む際は、医療費を減らす観点より、根本的に治療することで花粉症シーズンでも仕事などに集中できる体制を作るという、「攻めのお金の使い方」の観点で考えるほうがよいのではないかと感じています。費用対効果を高めるためにも根気よく治療を継続できるといいでしょう。

風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。最新刊『ほったらかしでもなぜか貯まる!【なぜたま!】』(主婦の友社)など著書・監修書籍も多数。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/
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