分散投資ならREITに注目 配当安定、内需型商品

オフィスビルの賃料が上がればREITの分配金増加が期待できる
オフィスビルの賃料が上がればREITの分配金増加が期待できる

米中貿易摩擦などのあおりで、株式市場は先行き不透明感が強い。こうしたなかで分散投資を意識するなら、不動産投資信託(REIT)に資金を振り向けるのも選択肢の一つだ。少額で不動産投資が可能なほか、安定的な配当が魅力だ。商品の特性や投資のポイントをまとめてみた。

REITは、投資家から集めた資金を使って不動産を購入し、賃料収入や不動産の売却益を投資家に分配する金融商品だ。いわば、投資家がごく小さい割合だけ「大家さん」になる仕組み。賃料が上昇したり、物件が高値で売れたりすれば、株式の配当にあたる分配金が増える。

配当利回りの高さ魅力

実際のマンションを1戸購入するには数千万円単位の資金がいる。これに対し、REITは株価にあたる「投資口価格」の水準の予算で買える。東京証券取引所に7月末時点で上場しているREITは60銘柄。投資口価格は約1万5千~70万円で、上場株と同じく市場で売買できる。

REITの魅力の一つが、配当利回りの高さだ。60銘柄の現在の分配金の予想利回りは年率換算で3~7%台で、東証1部の上場企業の平均配当利回り(1.7%)を大きく上回る。REITは配当可能な利益の90%超を投資家に還元するなどの要件を満たすことで、法人税が実質的にかからない仕組みになっているためだ。

買った時の投資口価格よりも高く売れば、売却益を得られる。REIT市場全体の値動きを示す東証REIT指数は6月下旬、約1年3カ月ぶりの高値を付けた。7月末時点の年初来上昇率は6%。同じ期間に日経平均株価が1%下げたのに比べて堅調だ。

楽天証券経済研究所の香川睦氏は「REITは国内の不動産市況を反映する内需型の商品で、地政学リスクや米中摩擦など外部環境の影響を受けにくい」と指摘する。

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