分散投資ならREITに注目 配当安定、内需型商品

では、REITにはどんな銘柄があるのか。注目すべきはREITが保有する不動産の中身だ。オフィスビルや商業施設や住宅、物流施設など多彩だ。例えば景気が上向いてオフィスビルの賃料が上がれば、関連するREITの分配金の増加が期待できる。一方、不況でも賃貸住宅には一定の入居需要があるため、住宅特化型のREITは景気の影響を受けにくいとされる。

金融政策リスクに注意

銘柄選びの際には、投資リターンの高さだけに目を奪われないようにしたい。格付け機関から高い格付けを取得している銘柄を選ぶのも手だ。

「NAV倍率」も知っておきたい。REITの時価総額が、保有資産から負債を差し引いた純資産価値に対して何倍かを示す指標だ。理論上は1倍となるはずだが、現在は全体の約3分の1の銘柄が1倍を割り込んでいる。「売られすぎ」の銘柄を探す手がかりになりそうだ。NAV倍率はREITの情報を掲載しているウェブサイトなどでチェックできる。

一方で、リスクへの目配りも必要だ。注意したいのが日銀の金融政策リスクだ。現在は低金利だが、将来、金利が上昇してREITの利回り面での魅力が薄れると、投資口価格の下落圧力になる。

日銀は金融緩和策の一環として、格付けが高い一部のREITを年900億円のペースで買い入れている。日銀が買い入れ縮小にカジを切った場合、投資口価格に影響が及ぶ可能性がある。それぞれの銘柄の運用状況などをよく点検し、納得のいく投資をしよう。

(和田大蔵)

[日本経済新聞朝刊2018年8月11日付]

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