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配偶者に先立たれたら 遺族年金が暮らしの支えに 夫が会社員なら妻の保障は終身

2018/8/19

遺族年金についてよく知らない人も少なくない=PIXTA

 人生100年時代。夫婦の将来の生活を考えるなら、どちらか一方が先立った後の暮らしも頭に入れておきたい。経済的な支えになるのはやはり公的年金制度。亡き夫の「遺族年金」を受給して生活している人も少なくない。遺族年金はどんな仕組みでどれぐらいもらえるのか。知っておけば今後の生活設計に役立つ。

■ほとんどの人が対象

 「ご主人の年金請求の相談に夫婦そろって来る例が増えている。その際、遺族年金はいくらもらえるかという質問もよく受けるようになった」。社会保険労務士の望月厚子氏は話す。

 遺族年金は夫婦どちらかが先に亡くなった場合、家族の生活を保障する。年金加入者であれば年齢にかかわらず対象になりうる。万が一のときの保障という意味では生命保険会社の死亡保険と似た面がある。

 もらう側には年収850万円未満という条件があるが、社会保険労務士の井戸美枝氏は「条件は緩く、ほとんどの人が該当する」と説明する。それなのに内容をよく知らなかったり勘違いしていたり。1人になって慌てる人も少なくない。

 まず基本を押さえよう。遺族年金は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」という2つの仕組みから成る。

■遺族厚生年金は一生受給

 自営業者など国民年金の加入者が亡くなった場合、対象となるのは遺族基礎年金だ(図A)。もらえるのは子供がいる配偶者か子供自身。18歳になると給付は終わる。子が一人前に成長するまでの助けという位置づけだ。同年金の受給者は現在約10万人いる。

 会社員や公務員など厚生年金の加入者だった場合はまず遺族厚生年金が対象となる。配偶者は、子供の有無にかかわらず受け取れ、再婚しない限り、一生続く(夫死亡時に30歳未満で子のない妻は5年の有期)。

 遺族厚生は受給者数の97%を女性が占める(2016年度で約520万人)。夫に先立たれた妻の生活を支えている。もしも18歳未満の子供がいれば、前述の遺族基礎年金も同時に受け取れて子育てに生かせる。

 では遺族年金はどれぐらいもらえるのか。

 まず遺族基礎年金は、年約78万円の基本額に子の数に応じた加算がつく。子が1人なら22万円強を加えて約100万円、2人なら45万円弱を加えて約123万円だ。月額にすると8万~10万円ほどになる。

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