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老後設計の大きな誤解 年収多い人ほど生活資金が必要

日経マネー

2018/8/24

写真はイメージ=123RF
日経マネー

 マネーセミナーで、「老後のゆとりある生活には平均で月30数万円が必要です」と言われたことはありませんか。しかしちょっと考えれば、「誰でも同じ金額が必要」というのはあり得ないと気付くはずです。色々な人生を送ってきた人たちが、退職後に同じ資金で生活できると言われるのは、私にとってかなり違和感がある考え方です。

■人によって必要な資金は違う

 そこで自分の退職後の生活資金はどれくらい必要になるのかを道筋を追って考えていきましょう。フィデリティ退職・投資教育研究所では、退職準備に関して多くのアンケートを行ってきました。その中で明らかになっている事実が1つあります。それは、「年収が多い人ほど退職後の生活資金が多く必要だ」ということです。欧米で使われる「退職直前の年収を前提に、老後はその何%で生活するか」を知る「目標代替率」の考え方が、日本でも当てはまることを示しているとも言えます。

出所:フィデリティ退職・投資教育研究所作成

 そこで「退職準備を考える際の3つの掛け算」をしてみましょう。まず一番下の掛け算の左に書いてある現在の「年収」から退職直前の「最終年収」を考えます。現在50歳の方でも、先輩たちの姿から退職直前の年収はほぼ正確に分かると思いますから、この推計はそれほど難しくはないでしょう。

 それに「目標代替率」を掛けて、「退職後年収」を推計します。退職後年収といっても、働いて得る収入だけではありません。年金収入や資産からの取り崩しも含まれます。この退職後年収は、退職後の1年間に必要な生活資金と同じ意味も持ちます。

 では目標代替率とは何なのでしょうか。

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