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写真はイメージ=PIXTA

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同時通訳や英語スピーキングの講演などで活躍する横山カズ氏は、国内でしかも独学で自身の英語力を鍛え上げた経験を持ちます。話し、かつ聴くことにおいて、「英語は瞬発力」というのが持論。どうすれば「瞬発力」を鍛えられるのかを連載で語ってもらいます。

◇  ◇  ◇

前回の第5回では1億人に差をつける「意外に言えない英語表現」とはどのようなものかをざっくりと紹介し、英語の「センス」の手に入れ方についてお伝えしました。今回はそれらの発想や表現についてもっと深く掘り下げて、実践で使うため感情をこめて音読しやすいトレーニング例文をご紹介したいと思います。

as~asを身体化して日本語の壁を越える!

比較表現のas~as構文は、日本語との構造上の違いが大きすぎるために、じっくりと「分析」する時間があればなんとか理解できるけれど、無意識に使用を避けてしまっていることが多いパターンです。要するに瞬間的に思いつかず、使うことがとても面倒なんです。というのは、as~asは、日本語を母語とする人にとっては、意図的な訓練がないと無意識に避けてしまうほど、口に出しにくい構造をしているのです。

日本語という「OS」と非常に相性が悪いのですね。

私自身の経験的な話ですが、成人した後に移住し、何年間も英語圏に住んでいる方でもas~asを使いこなせる日本人は意外なほど少なく、使用されていても非常に単純な構造のものに終始している方が多かったです。

企業などで通訳者として勤めていた時にもこの傾向は顕著でした。

例えばASAP(as soon as possible)などのシンプルな定型表現以外は、いわゆる比較表現は「比較級+than系」がほとんどだったのです。言い換えると、as~asがなめらかに使いこなせる日本人には一目を置いたものです。

私が駆け出しだった頃、仕事でご一緒させていただいた通訳者の方の英訳を聞いていて「この人の通訳は何かが違う!」と感じるものがあり、注意深く聞いたものです。

その違いの正体は、彼女の通訳ではas~asのパターンが自由かつ柔軟に生かされていたからでした。

また、私が過去に出会ったフィンランド人の英語通訳者はas~asの使い方が極めて多彩で、その柔軟で華麗な表現のスタイルに私は強烈な感銘を受けたことを覚えています。ちなみにフィンランド語の文法構造は実は日本語と酷似しており、おそらく使いにくいはずです。

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