225銘柄、ETFで「丸ごと」売買 日銀も買い手株式投資の超キホン「日経平均」を知ろう!(3)

インデックス投信のいう、「指数に連動する」とはどうすることなのでしょう。投信は購入するときの値段に相当する「基準価格」があります。1株いくら、ということと同じですね。株価指数に連動する投信とは、指数に採用された銘柄のすべてあるいは大部分に投資して、その構成銘柄から算出する基準価格が指数の動きに沿うようにしています。アクティブ投信なら運用担当者による銘柄の調査や選択といった手間がかかり、その分、投資家が支払うコストがかさんでしまいますが、指数に連動するタイプなら安くすみます。こうした点もあって、近年、インデックス投信は長期投資を考える個人投資家の注目を集めています。

ところでこれまでにも説明してきましたが、日経平均の構成銘柄は東証1部に上場する企業から選ばれた「225の代表選手」でしたよね。でも平均株価だからといって、それぞれの株価を単純に合計して算出しているわけではありません。225社の株価を見ると、1株が数百円の銘柄もあれば何万円もの値がついているものまでばらばらです。算出するときは指数の連続性を意識しながら、そのばらつきを工夫しています。ただし、指数に占める構成比率は採用銘柄で均等というわけではありません。

「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングは日経平均に占める割合が大きい

最新の構成比率は日経の指数公式サイト「日経平均プロフィル」で確認できます。トップ画面にはその日の日経平均の値が表示されますが、その右隣にある「日次サマリー」をクリックすると、その日の「ウェート上位10銘柄」を確認できます。8月8日を見ると、首位はファーストリテイリングで7.78%です。次いでソフトバンクグループ(5.18%)、ファナック(3.65%)、東京エレクトロン(3.22%)、KDDI(3.05%)と続きます。

日経平均を基準にしたインデックス投信の場合、この構成比率になるように銘柄を買うことになります。日経平均連動型のETFなども同様です。日銀のETF購入とは、言い換えれば、日銀のマネーがこうした構成比率に準じて各銘柄に流れている、ということですね。創業家など特定株主の比率が高い一部の日経平均採用銘柄は流動性が相対的に低くなっています。

日経平均は「代表選手」で構成した株価指数ですが、TOPIXは東証1部に上場している銘柄すべてを対象にしています。それぞれ構成銘柄の時価総額を指数化したのがTOPIXで、連動するETFは東証1部の上場銘柄をほぼもれなく買うことで指数の動きに近づけています。

代表銘柄に絞った日経平均と幅広い銘柄で構成するTOPIXの違いを念頭に、黒田総裁は「いくつかの株について浮動株が薄くなってしまうことも起こりかねない」と述べたのでしょう。黒田日銀はスタートした2013年以降、ETFの購入を増やして株式相場を支えてきました。今後も大規模購入を続けるために、幅広く銘柄を買うTOPIXに連動したETFの買い入れを増やすことに決めたのです。

(インデックス事業室 遠藤繁)

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