シャツやパンツもしかり。速乾性に優れ、家庭でも洗え、すぐに乾く素材のワイシャツやポロシャツ、「肌に触れるとひんやり感じる接触冷感のパンツや、洗ってもクリース(パンツの中央の折り目)がとれにくい素材のパンツなど、機能性に富んだものが続々登場している」。
シャツの襟もボタンダウンのものやワイドスプレッド(襟羽の開きの角度が大きい襟)タイプのものがあり、選択肢が広がっている。ネクタイを締めてもおかしくないポロシャツだってある。
汗をかき、体内から熱を発する今の季節には、服もシワになりやすい。夏場、外回りをよくする人には持って来い。ぜひ、こうした機能を備えた服をワードローブに加えるようおすすめしたい。
ビジネスマンだとどうしてもパンツの色はグレーやネイビーが主流だろう。だが、グレーのパンツに水色のシャツを合わせると、どうしてもぼやっとした感じになる。へたをすれば、相手にマイナスの印象すら与えかねない。
■上下いずれかを「しまる色」に
その場合にはパンツをネイビーにするなど「上か下かどちらかをしまる色にすれば、全体を引き締める効果がある」と覚えておいてほしい。ベルトが黒なら靴も黒。ベルトと靴の色を合わすのもコーデの基本だ。
先に述べたアンコンスーツが1着あれば、休日に白いTシャツとジーパンに、上着を羽織ってもサマになる。スーツとパンツが何本かあれば、ジャケパン(ジャケットとパンツ)スタイルで変化をつけることも可能だ。上手に着回す工夫をこらしながら、暑い季節を乗り切りたい。
商品はいずれもユナイテッドアローズ・グリーンレーベル。価格は税込み。

大学卒業後、2006年に独立。雑誌や音楽、広告分野などを中心に活動。服にとどまらず、その周辺にある美術などもスタイリングの一環と考え、独自の視点を持つスタイリストとして定評がある。