変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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画像はイメージ=PIXTA

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バブル期の大量採用時代にビジネス社会にデビューしたバブル入社組。現在アラフィフを迎えている。その世代の評判が「今すこぶる悪い」と人事・組織コンサルタントの相原孝夫氏は言う。自身同世代である相原氏は、バブル入社組への応援歌として新書『バブル入社組の憂鬱』(日経プレミアシリーズ)を刊行した。この世代が現役生活の残された時間を有益に過ごすには、どうすればいいのか、本書の一部を抜粋して連載で紹介する。ここまで2回にわたって役職定年をうまく乗り切った3人について考えてきたが、今回はうまく適応できなかった2人の事例を見ていこう。

◇    ◇    ◇

役定社員が2人いる職場の若手社員の声

うちの課は8名のうち、2名は役職定年(役定)のベテラン社員だ。AさんとBさん、タイプの違った2人だが、正直言って、いずれも困ったオジサンなのだ。課長をはじめ、皆手を焼いている。

メンバーたちは陰でふたりを"やくていさん"と呼んでいる。座っている席の方角で、Aさんを"東のやくていさん"と呼び、Bさんを"西のやくていさん"と呼んでいる――。

"東のやくていさん"を見る若手社員

"東のやくていさん"は良くも悪くも、やる気満々だ。年下上司のお目付け役のつもりか、いろいろと気づいた点を指摘したり、また、会議の席上ではご意見番として、議論の流れを左右する。

営業同行などをすると、勝手なことを言っては若手社員の顔をつぶす。時々、若手に指導してくれることがあるのだが、「要は嗅覚だ」とか「懐に飛び込め」など抽象的なことばかりで、具体的なアドバイスは何一つない。具体的な思考が働かないのは、この世代の特徴なのだろうか。

それだけならまだいいが、自慢話を延々と聞かされるのはたまったものではない。また、よくわからない指示を出しておいて、「あとは任せた」と言って帰ってしまうのはあり得ない。勝手な判断で動き過ぎ、課長も把握できずに困っているようだ。皆で新たなことに取り組もうとすると、「それは以前に試してみたが失敗に終わった」とやる前から芽を摘んでしまう。

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