3年生になると、いよいよ起業に向けて、具体的なビジネスの企画づくりを友人らと一緒に始めます。大学1年で会社をつくるという目標を立てました。事業内容は先述した成功報酬型のアルバイト求人サイト。当時、インターネットの求人サイトが出始めていましたが、求人件数は非常に少なかった。なぜだろうと思って調べると、求人広告を載せるには雑誌と同様、掲載料がかかるのです。

不便さをビジネスに変える。

好きな本を買ってもらえる環境はありがたかった

雑誌は印刷代がかかりますが、ネットは原価がほとんどかからないはず。掲載料をゼロにできないかと考え、思い付いたのが成功報酬型の仕組みです。企業は無料でサイトに求人情報を掲載し、閲覧した人が応募する。サービスリリース当初は、応募があった段階で「成功」とみなし、掲載料をいただく仕組みでしたが、企業にとっては実際に採用が成立しないと意味がない。そこで、サービス開始から半年後に、採用が成立した段階で課金する仕組みに変えたところ、掲載数が飛躍的に伸びました。

話を少し戻すと、ちょうど私たちが早稲田大学に入学した05年4月から「ベンチャー起業家養成基礎講座」ができました。大和証券グループ本社による寄付講座です。講義の後半に実施されるビジネスプランコンテストで優勝すれば、大学のインキュベーションセンター内の施設を1年間無料で使える特典があり、絶対に優勝しようとみんなでがんばりました。

コンテストの結果は優勝。高校時代から考えていましたから、他の学生に比べると計画立案にかける時間は圧倒的に長かったと思います。振り返ってみると、高校時代にたくさん読んだ本の中に、ビジネスの基本は不便や課題の解決である、という教えがありました。普段からビジネスのネタ探しを意識していたからこそ、求人サイトのアイデアも思い付くことができた。その意味でも、早大学院の蔵書の仕組みはありがたかったですね。

(村上憲一)

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