病気やけが 不慮の出費も公的保障でこれだけカバー公的支援をマネーハック(2)

画像はイメージ=123RF
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今月のマネーハックのテーマは「公的支援」です。夏休みの自由研究の気分で学んでほしいとの趣旨で、先週は子育てについての様々な公的な助成策を紹介しました。思ったより国や自治体からお金がもらえる、ということがお分かりいただけたと思います。今週は「病気やけがの備え」を取り上げます。

病気やけがの備えといえば、民間の医療保険などが思い浮かびますが、実は国民皆保険が成り立っているわが国においてはすでに「備え済み」のことも多くあります。それをきちんと理解することは、無駄な民間保険に入らずに済む、といったように正しい知識を手に入れることでもあります。

健康保険に入ると自己負担は3割で済む

公的医療保険は一つではなく、職業などで異なります。会社員なら勤め先の健康保険に加入しますが、大企業であれば各社の健康保険組合、中小企業なら全国健康保険協会(協会けんぽ)に入ることになります。公務員なら共済組合、自営業やフリーランスで働く人は国民健康保険に加入します。

例えば、私たちは風邪を引いて病院に行き、診療と薬の処方で1000円払ったとき、実際の医療費総額は3333円かかっています。毎月健康保険料を納める被保険者か、その扶養家族(被扶養者)であれば健康保険証の提示により、3割の自己負担で済みます。

健康保険料は、病気やけがになったとき、高額負担にならないための社会的な備えとして機能しています。会社員の場合、毎月給与の約10%(実際には労使で折半して負担、保険料率は健保により異なる)を負担しています。

健康であろうと病気であろうと、保険料率は変わらないということは、健康なときは不公平のようですが、病気になるととてもありがたい仕組みであることを実感します。これにより病気になったときの負担が少なく抑えられているわけです。

医療費は月10万円以上かからない

大きなけがや病気になって、1000円どころではない自己負担になる場合もありますが、これも公的な保障により歯止めがかかります。

毎月の医療費の自己負担が一定額を超えると、そこでほぼ打ち止めになる仕組みがあるからです。これを「高額療養費制度」といい、協会けんぽの例では給与が27万円から51.5万円未満の人で、

「8万0100円+(10割負担だった場合の総医療費-26万7000円)×1%」――以上の金額を払う必要がありません。

簡単にいえば、負担は8万円とちょっとが上限です。大企業や業界の健保組合によっては、この上限がさらに低く設定されていることもあります。

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