国も本気で副業促進 指針公表、仲介サービスも登場

民間調査では、社員の長時間労働を加速する、情報漏洩のリスクがあるといった理由で副業を禁止している企業は8割弱に達します。ニッセイ基礎研究所の金明中准主任研究員は「労働時間の管理、社会保険の取り扱いをはじめ、働く人を守る基盤を整えたうえで、企業は副業を解禁してほしい」と話しています。

NPO法人エティックの高橋健氏「シニア層への広がりも期待」

本業で培った専門知識やスキルを生かし、地域社会に貢献したいと考えるビジネスパーソンが増えています。地方企業と、都市部に在住するビジネスパーソンを仲介する事業に取り組むNPO法人エティック(東京・渋谷)ローカルイノベーション事業部の伊藤順平氏と高橋健氏に、成功事例や課題を聞きました。

――地方企業にはどんなニーズがありますか。

NPO法人エティックの伊藤順平氏(右)と高橋健氏

伊藤氏「地方には、新規事業や海外展開にチャレンジしようとする中小企業が数多くあります。そこで、専門能力を持つ人材に、地方企業に転職してもらう事業を2016年にスタートさせました。しかし、地方に移住してキャリアを変えるのは非常にハードルが高く、成立したのは2年間で20人弱にとどまりました。そんなとき、ある地方企業から、1カ月のうち10日間、来てくれればよいという要請がありました。求人を出したところ、極めて優秀な方の応募があり、マッチングに成功しました。手応えを感じ、今年6月から、ダブルワーク・副業で地方の企業を支援する人を求める『YOSOMON!』という名のサービスを始めました」

――サービスの仕組みを教えてください。

伊藤氏「人材版のクラウンドファンディングです。まず、課題を抱える地方企業からの申し込みを受け付け、私たちが運営する事務局の審査を通過した企業のリーダーに人材募集の原稿を作成してもらいます。事務局と一緒にブラッシュアップした後、サイトに掲載します。ビジネスパーソンからの応募があり次第、面談し、条件が合えば、業務委託契約を結びます。事務局としては、『共感』によるマッチングを重視しています。これまで応募してくださった方のほぼ全員が、金銭ではなく、新しいことへのチャレンジやキャリア形成が目的だと話しています」

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