Tシャツを大人コーデで タイプ別3つの着こなし提案
宮田理江のファッション戦略論
夏は着心地の軽いTシャツを着て、リラックスして過ごしたいもの。カジュアルな着心地だからこそ、ルーズに見えたり、手抜きをしている印象を与えたりするのは避けたいですよね。ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんが、大人のTシャツコーディネートを紹介します。
サマールックで最も軽い着心地のTシャツも、アレンジ次第で大人っぽくまとえる。ルーズに見せない格上コーディネート術を知れば、楽ちんおしゃれにデビューできる。白T、ボーダーT、文字Tの3タイプ別に、賢い着こなしパターンを押さえていこう。
白Tは上質感を乗せる
清潔感を印象づけやすい点で、真っ白なTシャツは夏ルックの王道的なアイテムだ。ただ、そのまま着ると、素っ気なく見え過ぎるから、アレンジが肝心。細いゴールドネックレスを重ねれば、程よくリッチ感が加わる。上質さやレディー感を乗せる「プラスワン」のスタイリングを工夫したい。肘の上に巻いたブレスレットも艶めきを添えた。パンツ裾にはステッチが施されていて、適度な飾り気を帯びている。白Tを着るときは手抜き感を遠ざけるアレンジが欠かせない。
ボーダーTはグラマラス小物を添えて
Tシャツのお約束的なモチーフが横じまのボーダー柄だ。ジーンズで合わせるのは、見慣れた鉄板コーデ。ありきたりに見えやすいから、グラマラスな小物使いで平凡さを薄めたい。斜め掛けにしたゴールドポシェットがまばゆさをプラス。つば広帽がムードを濃くした。レースアップのシューズで合わせて、ほのかにフェミニンを漂わせている。子どもっぽさを避けるには、帽子、バッグ、靴の3点セットを意識して。サングラスも使うと、さらに大人っぽく映る。
インパクトTはフェミニンに寄せる
押し出しの強い文字やイラストを配したTシャツが増えている。強烈なメッセージをプリントした「スローガンT」は芯の強さも示してくれる。インパクトありのTシャツはストリート感が強くなり過ぎないよう、残りのアイテムで視線を散らすのがポイント。白と青が印象的なフレアスカートは目を引き込む効果が十分。さらにチェーンバッグ、ヒール靴と、思いっきりフェミニン系のアイテムを投入。遊び心を感じさせながら、気張り過ぎないフェミニンコーデに整えている。
Tシャツでアクティブなおしゃれを楽しもう
暑いこの季節は、伸びやかな気分で過ごせるTシャツをまといたくなる。生活感や素っ気なさを封じ込めつつ、アクティブなおしゃれを楽しめる新アレンジを手に入れて、Tシャツの出番を増やしていこう。
ファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。多彩なメディアでランウェイリポートからトレンド情報、スタイリング指南などを発信。バイヤー、プレスなど業界経験を生かした、「買う側・着る側の気持ち」に目配りした解説が好評。自らのテレビ通版ブランドもプロデュース。セミナーやイベント出演も多い。 著書に「おしゃれの近道」「もっとおしゃれの近道」(ともに、学研パブリッシング)がある。
[nikkei WOMAN Online 2018年7月28日付記事を再構成]
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